森下仁丹と近畿大学の共創 130年の伝統を「オモロい」未来へ

「仁丹」シリーズの発売から120年。1893年創業の森下仁丹は今年2月、大阪・梅田の体験型共創拠点「PLAT UMEKITA」で、近畿大学のゼミとともに産学連携の記念イベントを開いた。創業者が貫いた「社会への奉仕」の精神は、若い感性と出会って何を生んだのか。

「社会への奉仕」を信念に
1893年、大阪市で創業

森下仁丹は1893(明治26)年、薬種商「森下南陽堂」として大阪市で創業した。創業者・森下博は「社会への奉仕」を信念とし、「済さい世せい利り民みん」「報ほう本ほん反はん始し」「予防医学」という3つの理念を掲げて事業を展開。1905(明治38)年には、120年を超えるロングセラーとなる「仁丹」シリーズを発売した。

「このうち、『報本反始』は天地や祖先の恩と功績に感謝し、自分自身が存在するに至った根源のすべてに報いようとする信条を表します。そして『済世利民』は、世の中の人々の命や生活を救い、役に立つことです。これは現代のSDGs(持続可能な開発目標)やESG経営にも通じる考え方で、当社にはこれらが脈々と受け継がれています」。

森下仁丹執行役員(経営企画室室長・人事部長)の地主紀之氏は、こう説明する。社名にもなった看板商品「仁丹」の名は、思いやりや慈愛を意味する儒教の最高徳目「仁」と、丸薬を指す「丹」を組み合わせたものだ。また、創業130周年を迎えた2023年には、「思いやりの心で、オモロい技術と製品で、一人に寄り添い、この星すべてに想いを巡らせ、次の健やかさと豊かさを、丹念に紡いでゆく」というパーパスも策定した。

PLAT UMEKITAで産学連携
若者を捉えた「伝統の魅力」

2026年2月には、大阪・梅田の体験型共創拠点「PLAT UMEKITA」にて、近畿大学経営学部教授・井出文紀氏のゼミと共同で「仁丹」シリーズ120周年記念イベントを開催。

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