ピンチをチャンスに変えラジオ番組を東京ドームへ 無限に広がるラジオの可能性

日本一のラジオディレクターになる――そう宣言し、ラジオ業界に飛び込んだ石井玄。ラジオに救われ、ラジオ業界を突き進む中で、ピンチを学びに変え、道を切り開いた。目の前の人を大切にし、走り続ける中で、背負うものはリスナーから会社、ラジオ業界、そして日本のエンタメへと広がり、その先には日本の未来も見え始めている。

文・油井なおみ

 

石井 玄(ラジオディレクター、イベントプロデューサー)

ラジオに救われ『日本一の
ラジオディレクター』へ

「視野狭窄が生んだ化け物ですね」

ラジオプロデューサーの石井玄は、駆け出しの頃の自分をそう表現する。

ラジオとの出会いは高校時代。隣の席の友人が昼休みにイヤホンをつけて笑っているのを見て、借りたのが『爆笑問題カーボーイ』を録音したMDだった。「それがめちゃくちゃ面白くて。当時、深夜のTBSラジオが人気で、並びの伊集院光さんや極楽とんぼさんの番組も録音して聴き始めました」

部活動にも明け暮れ、一浪して進路を決めるつもりが、現役で明治大学に合格。目標も目的もないまま、なりゆきで進学した結果、大学生活になじめず、毎晩朝までラジオにのめり込んだ。

卒業後の進路は「ニート」。ラジオ中心の生活に焦燥感はなかったが、長くは続けられない。好きなことを仕事にする兄二人をヒントに、自分の「好き」を考え直した。

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