老舗刃物メーカー・貝印 世界初・日本初の商品を創出し続ける

今年創業114年目を迎える貝印は、岐阜県関市で創業した総合刃物メーカーだ。創業家の4代目として昨年5月に代表取締役社長に就任した遠藤浩彰氏は、36歳。曽祖父にあたる創業者の「野鍛冶の精神」を踏襲しながら、時代のニーズに柔軟に対応した商品を提供し、持続可能な企業となることを目指している。

遠藤 浩彰(貝印株式会社 代表取締役社長 兼 COO)

貝印の発展を支える「野鍛冶の精神」

貝印は2022年3月、13年ぶりの新ブランド「AUGER®(オーガー)」を発売して話題になった。「AUGER®」は、貝印のフラッグシップであるカミソリを中心に、爪切りやネイルファイル、ハサミや毛抜きなど、9アイテムを取り揃えたメンズグルーミングブランドだ。

13年ぶりに発売されたメンズグルーミングブランド「AUGER®(オーガー)」

1908年にポケットナイフの製造販売から始まった同社は、日本人としては初となる国産のカミソリ替刃を製造し、以来、カミソリメーカーとしてゆるぎない地位を築いてきた。現在ではその技術力を活かし、ハサミや爪切り、包丁など、生活に必要な刃物全般を扱う刃物の総合メーカーとなっている。

創業家の4代目であり、2021年5月に社長に就任した遠藤浩彰氏は、同社の発展の根幹を成すのは「野鍛冶の精神」だと語る。

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