和菓子を世界のスイーツに 老舗・井村屋の世界戦略と新規事業

『あずきバー』などのロングセラー商品で広く知られる井村屋。創業120年を超える長寿企業でありながら、常にイノベーティブな商品を生み出す独創性も持ち合わせ、アメリカや東南アジアでもアイス、和菓子市場を拡大させている。独自の経営戦略について浅田剛夫会長に聞いた。

浅田 剛夫(井村屋グループ 代表取締役会長CEO)

100年企業の多様性を生かす
サークル型のグループ連携

1896年に井村和蔵が三重県飯南郡松阪町(現在の松阪市中町)に開業した菓子舗『井村屋』をルーツに、戦後の1947年に井村屋として企業となり、創業124目を迎えた井村屋グループ。2010年には、その多様性を活かし、次の100年に向けた新しい発展を目指そうと持株会社制を導入した。

「事業会社がぶら下がる体制ではありません。中心にホールディング会社を配し、食品・菓子・冷凍食品などBtoC事業の中核となる井村屋、また天然系調味料の生産・販売や各種委託加工などBtoB事業を代表する井村屋フーズ、アメリカ・中国・マレーシアに展開する各事業会社などが、車輪のリムのように繋がり合うことで、それぞれの独自性を尊重しつつ相乗効果を出せるサークル型の組織を目指しています。また、経営を担うポジションが増えることが人材育成になるという意図もありました。"100年企業"の仲間入りをさせていただいていることに感謝と誇りを持ち、サスティナブルな真の『継栄』を目指していきたいですね」と、井村屋グループの浅田剛夫会長は語る。

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