売上高過去最高の新日本製薬 新たな価値を創造し続け、世界へ
ヘルス&ビューティーの分野で「新しいライフスタイルの提案」を掲げ、事業を展開している新日本製薬。コロナ禍の2020年でも売上高は過去最高に達し、東証一部への上場を果たした。来年創立30周年を迎える同社の歩みと成長の秘訣、そして将来に向けた戦略について、後藤社長に話を聞いた。
3つの強みを活かして成長し
創立28年で東証一部上場
1992年、福岡県で生活用品の企画販売会社として創立した新日本製薬。健康食品から化粧品、医薬品と事業領域を広げ、現在は化粧品の売上が9割以上を占める。主力のスキンケア商品「パーフェクトワン オールインワン美容液ジェル」は、オールインワンスキンケア市場で2016年から4年連続国内売上ナンバー1を獲得。コロナ禍にも関わらず、2020年9月期に売上高337億円と過去最高を記録し、同年12月には東証マザーズから東証一部に市場変更するなど、快進撃を続けている。
創業3年目の1995年に入社した代表取締役社長の後藤氏は、「まだ社員20人足らずで年商2億円ほどの会社でしたが、通信販売を始めたばかりで夢と希望があふれていました」と当時を振り返る。100億円企業を目指し、それを達成した2005年に、後藤氏は34歳で社長に就任した。同社が順調に業績を伸ばしてきた背景には、主に3つの特徴があるという。1つは、オールインワンという新たな市場を開拓したことだ。
「2000年代前半は、化粧水、乳液、美容液、クリームなどをライン使いで1つずつ利用されることが基本でした。しかし当社は、洗顔とピーリングが一緒にできる石鹸から始まり、化粧水・乳液・美容液・クリームなどスキンケアのいくつもの機能が1つになったオールインワンジェルを開発。これらは簡単なのに効果的なケアが可能で、価格も手頃ということで多くの方に選ばれ、主力商品になりました」
2つ目の特徴は、リピート率の高さだ。同社の売上の9割強が通信販売で、新聞や雑誌、テレビなどを活用しながら全国に認知を広げた。
「これまで520万人以上の方にご利用いただいています。お客様と丁寧にコミュニケーションを取り、生の声を集めて商品やサービスに活かすデータベースマーケティングを行っており、全売上の9割以上がリピートのお客様となっています」
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