専門医・介護人材不足を解決 ヘルスケア×シェアリングの可能性

医師や介護人材の不足が叫ばれるなか、2020年は同分野のシェアリングサービスが相次いで登場し、急速に成長している。専門医と地方病院の知見をつなぐ「E-コンサル」と介護ワーカーのスポット雇用を実現する「カイスケ」がその代表格だ。

専門医のシェアリングで
地域医療を支える

専門医シェアリングサービス「E-コンサル」

人口減少と過疎化が加速する中で、深刻な課題が地方での医師不足、特に専門医の不足だ。2020年2月に設立されたMediiは、専門医シェアリングサービス「E-コンサル」を提供し、地方と都市部で広がる専門医の偏在問題の解決を目指している。サービス開始から1年に満たないものの、大規模ピッチイベント「スタートアップ・カタパルト」で優勝を果たすなど、大きな注目を集めるスタートアップだ。

山田 裕揮 Medii 代表取締役

代表取締役の山田裕揮氏はリウマチ内科の専門医。大学医学部在学中に山田氏自身が自己免疫難病にかかり、治療に大変苦労したことがサービス開発の原点にある。「私の地元の和歌山には専門医がおらず、治療を受けるために大阪や東京に出向かねばなりませんでした」。その後医師となり、奄美大島で離島医療も経験。「地域医療の限界と専門医不足という課題を体感しました」と振り返る。

厚生労働省が2019年に発表した医師偏在指標によれば、最下位の岩手県は169.3人なのに対し、最上位の東京都は329.0人と、約2倍の格差が見られる。また、地方でも県庁所在地などに医師が集中し、その他エリアの医師不足は深刻だ。

介護人材は2035年に68万人不足すると言われている(写真はイメージ)

「私が体験した苦しみを他の人に味わって欲しくない。そんな思いでこの事業を始めました」

「E-コンサル」には、リウマチ膠原病内科医や感染症内科医など国内に僅かしかいない専門医が400名以上登録している。プラットフォーム上で、大都市などで働く豊富な知見を持った専門医と、地方の医師をマッチングし、場所を問わずオンラインで専門医から知見共有を受けられるという仕組みだ。

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