徳島市長 企業やNPOと連携し、地域課題解決の新事業を実現へ

2020年4月、徳島市長選挙で現職を破り、同市初の女性市長に就いた内藤佐和子氏。36歳0カ月という、全国で史上最年少の女性市長にもなった。自らまちに出て市民と積極的に対話し、スピード感を持って様々な施策に取り組む内藤市長に、今後の徳島市のビジョンを聞いた。

多様性と対話を重視する
新たな徳島市のまちづくり

――市長は社会的マイノリティを支援し、多様性を重視したまちづくりを目指されています。具体的にどのような施策をお考えですか。

社会的マイノリティとは、例えばLGBTや障害者の方、あと私自身も難病を抱えていますが、そういう病気をお持ちの方、外国人など、社会的に少数派の方々のことです。女性も、例えば現内閣の女性閣僚は2人だけですし、政治参画する女性がそもそも少なく、経済分野や政治分野では特にマイノリティです。そのような様々な少数派の方々が参画しやすいまちづくりをしていきたいと思っています。

内藤 佐和子(徳島市長)

就任して約8カ月なので、具体的施策はこれからですが、例えば徳島市は2020年4月1日からLGBTのカップルを認める「パートナーシップ証明制度」を導入しました。私個人としても、車椅子の方が外出しやすいまちをつくる活動に参加しています。当事者も参加できるそのようなまちづくりの企画を今後は増やしていきたいです。

――市長は「対話」も重視されていますが、市民との対話はどのように行っていますか。

今までは「市長と語る会」のようなものを行政側がセッティングしていましたが、それだけでなく、私自身がまちに出て話をする場を設けることを意識しています。例えば待機児童問題を考える場合は、保育園の園長会や保育士の養成校に行ったり、中小企業の経営者と話をしたり。その問題に関わるあらゆるステークホルダーと話すことを心がけています。

また、私は市長になる前にまちづくり団体で活動していたので、商店街の人や子育て支援をしているNPOの人など、10年来の友人・知人がまちにたくさんいます。今も空いた時間を見つけては毎週のようにどこかに出かけ、なるべく属性が異なる方々と話すようにしています。時間が空いていれば市役所内もよくうろうろして、職員と何気ない会話をしていますね。

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