2021年1月号
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持続可能な地域社会を再構想する

持続可能な地域社会の基本設計・「3層の循環圏」を構築せよ

藤山 浩(持続可能な地域社会総合研究所 所長)

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さまざまな面で持続可能性に欠けていることが顕になっている現代社会。この社会を持続可能なかたちに再構築するためには、どのような基本構造が望ましいのだろうか。地域経済・地域マネジメントを専門とする藤山氏は、複数のレイヤーからなる『循環圏』の構築を提言する。

この2020年、コロナ危機が長期化、深刻化している。ウイルスを蔓延させているのは、「大規模・集中・グローバル」という今の文明の設計原理自体であり、その設計原理が地球上を覆い尽くしたと思えた今、世界は一番脆弱な構造となっていたというわけだ。この2020年代、日本でも東京一極集中を解消し、持続可能な循環型社会へと本気で踏み出すときが来ていると思われる。

「細胞」をつくり、
「ネットワーク」でつなぐ

私たちが本気でこの日本を、そして世界を持続可能なものに創り直すのであれば、38億年の生物進化の歴史が立証するように、2つのアプローチを組み合わせて進むことが必要である。第一は、生き物の「細胞」に相当するような暮らし、社会、経済を営む基本圏域を設定し、その内部から進化を生み出す設計と運営を始めること。第二は、そうした無数の基本単位の地域を「多極連関」させ、お互いが補完・共生していくネットワークを広げていくことである。

筆者は、生き物の「細胞」に相当するような暮らし、社会、経済を営む基本圏域を「循環自治区」として想定し、その根本的進化を展望したいと考えている。「循環自治区」の範囲は、日常的な暮らしを営む一次生活圏を想定する。集落や町内会では小さすぎるし、合併後の地方都市では大きすぎる。人口規模は、だいたい300~3000人程度がよく、新旧の小学校区、公民館区等がこれに相当する。領域的には、昭和の大合併(昭和25年)前の「昭和の旧村」エリアとほぼ重なるのではないだろうか。もちろん、人口密度の高い市街地や団地等は、1万人前後まで人口規模が大きくなる場合もあるだろう。以上のような諸条件を考えると、全国では、2万~5万程度のエリア数になると思われる。

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