2020年7月号
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地域特集 栃木県

岩下食品 漬物を越え、「新生姜」独自のブランド価値を創出

岩下 和了(岩下食品 代表取締役社長)

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全国的な知名度を誇る〈岩下の新生姜〉を製造する岩下食品。2015年に誕生した〈岩下の新生姜ミュージアム〉や、斬新なコラボレーションなど、話題に事欠かない。ロングセラーに別の角度から光を当てて顧客層を広げた経緯と、製品づくりへの思いを聞いた。

ロングセラーに新たな光を

1899年(明治32年)の創業から、122年目を迎える岩下食品。現社長の岩下和了氏は4代目で、岩下氏の祖父である2代目が漬物関連の事業を始め、父親である3代目が1980年代に町工場から食品メーカーとしてのかたちを作り上げた。

岩下 和了 岩下食品 代表取締役社長

岩下氏は「創業100年を超える企業として評価を受けることがありますが、実感はありません。日々、常に変わりゆくお客様の求めに対応して変化し続けることの繰り返しです。長く続けたいというよりも、今の時代に必要とされる組織でありたいし、その姿勢をそれぞれの時点で忘れず、変化を続けたいと願っています」と語る。

年々縮小する漬物市場は、漬物を製造する岩下食品の大きな壁となってきた。2000年に5500億円だった市場規模は現在3400億円ほど。漬物という食品が抱える最も大きい課題は、“塩分が高い”というネガティブイメージ。伝統的な食文化自体が縮小するなか、健康面でのネガティブイメージが追い打ちをかけ、若い人が食べない食品になってしまった。

1987年に発売された〈岩下の新生姜〉は、ラジオやテレビCMの効果もあり、1990年代には年間総売上70億円を突破した。ところが、クオリティの高い商品であるにもかかわらず、市場縮小に伴い、売上は右肩下がりを続ける。

「紅生姜やガリを漬物と思う人は少ないでしょう。〈岩下の新生姜〉は果たして漬物なのか、私たちの発信で、イメージを漬物から別の角度に寄せ、ロングセラー商品をもう一度輝かせることができないかと考えました」

岩下氏はまず、社員の感覚から再構築しようと、“漬物”という言葉を安易に使わないよう社内に徹底した。さらに、〈岩下の新生姜〉を食べない若い層への発信として、SNSの活用を始めた。

「〈岩下の新生姜〉の新しいイメージをつくるため、10年前にSNSを始めたことが漬物からの脱却のカギでした」

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