成功するモバイルDXとは アプリデータ分析・調査で考える
アプリの利用データと分析の世界的なプラットフォームを提供するApp Annie。世界では、新しい価値を創造するデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む。日本の新たなサービスの設計では、海外の様々な成功例からヒントが得られそうだ。
米・サンフランシスコに本社を置き、世界12都市で事業展開するApp Annie(アップアニー)は、モバイルのデータと分析のプラットフォームを提供している企業だ。具体的には、世界中のアプリのダウンロード数や収益額、利用人数や利用時間などのデータを集めている。世界の1000社以上の大手顧客と100万以上の登録ユーザーが、このデータを様々な形で利用している。モバイルアプリは人々の生活に密着し、日々の暮らしを急速にデジタル化している。そのデータを集め、分析するのが同社のビジネスといえる。
App Annie Japan代表取締役でカントリーディレクターの向井俊介氏は、「DXの定義は、この言葉を使う人によって微妙に異なります」と指摘する。「例えば、経済産業省による定義は、ビジネスモデルや組織、業務プロセス、企業文化、風土の変革です。これに対し、私たちの定義は『マーケティング4.0』と似た概念で、その目的は価値の創造にあります」。
金融アプリ、フィンテックアプリの平均MAUの成長率(2018~2019年)
従来型の金融アプリとフィンテックアプリの比較。2019年、ペイメントサービスに代表されるフィンテックアプリの月あたりユーザー数(MAU)は日本国内において大きく成長した
「ヘルスケアとフィットネス」アプリの利用時間と支出額の増加(2017~2019年)
食事やトレーニングの管理、歩数の記録などのヘルスケアアプリへの支出は全世界で15億ドルにのぼる。日本でも利用時間は増加中
スマホ介したMaaSが普及
向井氏によれば、現在、世界レベルで成長し、新たな価値を創造しているモバイルDXの1つが、MaaS(サービスとしての移動)だ。世界中でモバイルアプリを経由するライドシェアサービスが使われるようになったことで、2つの大きなトランスフォーメーションが起きている。
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