東京の村で古民家ゲストハウス 誰もが先生・生徒になれる「寺子宿」

東京の本土で唯一の村である檜原村のゲストハウス「へんぼり堂」は、業界の常識を覆す数々の取り組みで、2013年の開業前から注目を集めてきた。現在はその近隣で、100年後の存続も見据えたシェアハウスの開業も計画している。

東京へんぼり堂の前での記念写真。右手前がオーナーの鈴木健太郎氏

東京本土唯一の村にある
古民家ゲストハウス

東京ひのはら村ゲストハウス「へんぼり堂」は2013年に、離島を除く東京都本土では唯一の村である檜原(ひのはら)村に造られた。檜原村はいくつかの集落から成り、へんぼり堂はその1つ、人里(へんぼり)集落にある。

ゲストハウスはイベントスペースが併設された古民家で、そのコンセプトは学びの場である「寺子宿」だ。1泊2日の体験合宿がメインで、毎週末にイベントが企画される。イベントの内容は、蕎麦打ちや草木染、ヨガや座禅、陶芸、林業体験、ワイン会、英会話など幅広い。ウェブ上で講師を募って参加者を集め、宿泊費込みで販売する。

「へんぼり堂は未来に必要とされる生き方を、ビジネスとして成立させるために作った1つの答えのようなものです。檜原村に都心の人たちへの入り口を作り、それらの人たちが村へ入った後は、交流やつながりを生む機能を果たします」。

オーナーの鈴木健太郎氏は、へんぼり堂の役割について、こう説明する。鈴木氏は都内のデジタルコンテンツ制作会社「チームラボ」勤務を経て、事業を立ち上げた。2012年末に、村への移住実践者で造園家の竹本亮太郎氏と出会い、竹本氏が見つけた古民家で、へんぼり堂開業への準備を始めた。

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