2020年2月号
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地域特集 埼玉県

秩父産メープルシロップのTAP&SAP 森の恵みで森を持続可能に

井原 愛子(TAP&SAP 代表取締役)

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市域のおよそ9割を森林が占める秩父市において、新しい林業の創出は重要なテーマだ。地元産メープルシロップを用いた地域の活性化は、次世代林業として有望視されるものの1つ。TAP&SAPは、持続可能な林業の一角を担おうと挑戦している。

井原 愛子(TAP&SAP代表取締役)

埼玉県西部にある秩父市周辺の山々は、長らく薪炭などの燃料や建築用木材を都市部に供給してきた。植樹から伐採までに数十年を要する林業では、世代から世代へと、森林を管理しつつ伝えなければならない。しかし、輸入材の増加などで材木の価格が低迷した結果、秩父でも林業と山林の持続可能性は大きな問題になっている。森林の多様な用途を探る中で注目されたのが、カエデから採取する樹液を核とした地域おこしだ。

この取組をさらに活性化させるため、拠点となる施設が開設され、秩父のカエデ樹液は知名度を増してきた。新しい林業のバトンを引き継ぐ活動をしている、TAP&SAPの井原愛子氏に話を聞いた。

エコツアーをきっかけにUターン

井原氏は秩父市の出身だが、林業とは縁のない市街地の家庭に育った。大卒後は外資系企業に就職し、故郷を離れた。その後秩父市に戻り、カエデ樹液と林業にかかわることになったのは、2014年にNPO法人「秩父百年の森」が開催したエコツアーに参加し、秩父の美しい森林の維持や次世代への継承を考えたことがきっかけだ。

秩父において、カエデ樹液の事業化を目指した活動にはすでに20年の歴史がある。カエデ樹液を新しい林業資源とするために、地域の森林所有者と秩父百年の森は協力して調査研究を実施してきた。カエデの種類ごとのメープルシロップの成分の違いや、どのような場所にどの種類のカエデが適するのかといった基礎データが蓄積されている。2012年には、「秩父樹液生産協同組合」が設立され、カエデ樹液の生産が始まった。

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