2019年10月号
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地方創生の実践へ 議会質問のヒント

データ等に基づく政策立案「EBPM」は、日本で浸透するか

牧瀬 稔(関東学院大学 法学部地域創生学科 准教授、社会情報大学院大学 特任教授)

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データ等の証拠に基づく政策立案を意味する「EBPM」。自治体の現場において、個人の経験や首長・議会への忖度など、非科学的な根拠に基づく政策立案も行われている中で、EBPMを機能させるためには、理事者や議会(議員)の理解やリテラシーが重要になる。

読者は、「EBPM」(イー・ビー・ピー・エム)という4字を目(耳)にしたことがあるだろうか。ここ数年、地方自治体に浸透しつつある概念である。EBPMとは、「Evidence Based Policy Making」の略称である。しばしば「証拠に基づく政策立案」と訳される。EBPMを筆者なりに解釈すると「データという根拠をしっかり確保して、政策づくりをしよう」と理解している。この考えは政策立案では当たり前である。

前回の自治体マーケティングも、その前のインバウンドも、EBPMがなければ失敗してしまうだろう。今回はEBPMに関して、議会でのやりとりを紹介する。

議会質問等における
「EBPM」の動向

図表1は、過去に都道府県議会においてEBPMが取り上げられた回数である。近年に提起された概念であるため、ほとんど取り上げられていない。そして図表2は都道府県議会におけるEBPMの質問等の回数の推移である。2017年から登場している。その理由は、2016年12月14日に制定された「官民データ活用推進基本法」が影響しているからである。同法はEBPMの根拠法とも言える。

図表1 都道府県議会における「EBPM」の質問等回数

出典:全国47都道府県議会議事録横断検索

 

図表2 都道府県議会における「EBPM」の質問等の推移

出典:全国47都道府県議会議事録横断検索

 

同法第3条第3項に「官民データ活用の推進は、国及び地方公共団体における施策の企画及び立案が官民データ活用により得られた情報を根拠として行われることにより、効果的かつ効率的な行政の推進に資することを旨として、行われなければならない」とある。同条文の「施策の企画及び立案が官民データ活用により得られた情報を根拠として」がEBPMを表している。

官民データ活用推進基本法を契機として、オープンデータの整備やビックデータの活用などが展開されてきた。以下では、簡単にEBPMに関する議会質問等を紹介する。

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