2019年8月号
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IT業界を貫く発想のヒント

Google、Twitterで実績 トリップアドバイザー代表の日本戦略

牧野 友衛(トリップアドバイザー 代表取締役)

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AOL、グーグル、Twitterの草創期に入社し、製品開発や業務提携、利用者数拡大を担当、2016年にトリップアドバイザーの代表取締役に就任した牧野友衛氏。インターネットの仕事に携わり約20年の豊富な経験から得る発想のヒントとは。

牧野 友衛(トリップアドバイザー 代表取締役)

発想はシンプル~グーグル時代~

牧野氏がAOLを離れ、グーグルに入ったのは2003年。まだ、ほとんど知名度はなく、20人くらいの社員で小さなレンタルオフィスで仕事をしていた頃。グーグルの国内での普及について考えていた。

「2003年当時のグーグルは本当にシンプルで、検索エンジンと連動広告しかありませんでした。検索広告が収入源であるということは、検索回数が増えれば儲かるという仕組み。検索数をいかに増やすかが、ビジネスの基本的な考え方でした」(牧野氏)。

牧野氏はまず、当時、日本で最も売れていたPC、ソニーの『VAIO』にツールバーを搭載した。日本で開始し、その後、DELLなどグローバルのPCへも展開していった。

次に、2006年、『グーグルモバイル』として、KDDIとの提携を果たした。「AOLにいた2001年の段階で、既にメールの利用はPCからモバイルへ移行していました。インターネットの利用も今後モバイルへ移行するのは明らかでしたので、キャリアの認めた公式サイトの利用が中心だったところに検索を導入してインターネットの利用を広げるべく、KDDIと提携しました」(牧野氏)。2006年という早い段階でモバイルへシフトしたことが、モバイルの知見を溜めることに繋がっている。

次の発想としては、ブラウザにインストールしてもらう時にお金を払うのであれば、最初からブラウザを作った方がいい。モバイル検索でシェアを取っていくためにキャリアと提携していく必要があると考えれば、自分たちでモバイルを作った方がいい、端末を作った方がいい、OSを作った方がいいとなるのは、ごく自然な流れ。

「グーグルは何を考えているのか分からないと言われますが、考えていること自体はシンプルで、自由に検索を増やすような仕組みをゼロからでも作り出すという考え方がベースにあるだけなのです」(牧野氏)。

Twitterの利用方法の拡大

2011年、グーグルからTwitterに移った牧野氏。Facebookが盛り上がり、押され気味のTwitterをいかに盛り返すかと考え出したのが、ライフライン。2011年の東日本大震災でTwitterが使われたのをきっかけに、2012年、『震災ビッグデータプロジェクト』を展開した。

Twitterの特長は、リアルタイム性。「災害情報を逐次集められれば、状況把握や被災者の救出にも役立つ。少なくとも次の震災の対策に繋がるのではないかと考えました」(牧野氏)。

プロジェクトはTwitterだけでなく、グーグル、朝日新聞、ゼンリンデータコム、本田技研工業、NHK、JCC、レスキューナウ、ウェザーニュース、日本気象協会、ビットリー社からの情報提供を受け、データを分析。過去のデータを活かし、今後に繋げる検証を行なった。こうした分析をきっかけに、事件、事故、災害時の状況把握がTwitterでできるのではないか。Twitterのデータを、報道の中でソースの1つとして見る動きに繋がった。

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