座学とは異なる刺激 夏季集中講義「実践アイデア発想演習」

座学とは異なる刺激で創発
実践アイデア発想演習

8月、9月に開講された夏期集中講義の一つ「実践アイデア発想演習」は、東京校、福岡校ともに学外開催のユニークな講義となった。

東京校では、クリエイティブディレクターの伊藤直樹客員教授が担当。築80年を超える日本家屋を改修した伊藤客員教授の鎌倉オフィスで開催。自身が代表を務めるクリエイティブ・ラボPARTYで実際に運用されている制作プロセス(アイデア・デザイン・プログラミング・ビジネス)が取り入れられ、ワークショップ形式でアイデア発想を実践的に学ぶ機会となった。

福岡校では、アートディレクターの井上滋樹客員教授が担当し、大分県別府市で、講義とフィールドワークを組み合わせ、1泊2日の合宿形式で開講された。

別府市に拠点を置く立命館アジア太平洋大学(APU)で、木村洋氏(瀬戸内ブランドコーポレーション)によるゲスト講義、そして別府市と連携して地域課題の解決に取り組む一般社団法人B-biz LINKから、市の観光に関する課題を提示された。その後、院生はAPUの学生らとグループワーク、地元の方や観光客へのインタビューを行った。

グループ別プレゼンテーションでは、別府市経済産業部から日置観光課長をはじめとする職員も加わり、B-biz LINKの講評、井上客員教授の総評を得て、幕を閉じた。

参加した院生は、「地域課題の現場に携わる方と意見交換し、アドバイスをいただくことができ、刺激的な講義だった」と感想を抱くなど、普段と異なる環境の中で多様な視点と考え方を得る機会となった。

伊藤直樹客員教授の鎌倉オフィスにて、アイデア発想の演習が行われた

別府市ではフィールドワークも含む講義が開催された

 

院生の声

第2の故郷「別府」の
地域活性化を志す

加納 大(かのう・だい)
IT企業勤務
福岡校1期生(2018年度入学)

学生時代からMBA取得を目指して具体的に考え始めた時、本学の福岡開校を知り、MBA+クリエイティビティという考え方、一から新しい事業を産み出すという建学の精神に共鳴して入学を決意しました。

入学して最も感じるのは院生の多様性です。年齢や業種の異なる院生が一緒になってアイデアを出し、事業を構想していく過程の中で、様々な気づきが得られますし、新しい可能性を感じています。教授陣やゲスト講師との距離の近さも魅力的です。

私は、学部時代に別府の立命館アジア太平洋大学(APU)で4年間を過ごしました。こうしたバックグラウンドと本学での学びと気づきを活かし、将来は第2の故郷とも言える別府で社会課題の解決につながる事業に取り組み貢献したいと考えています。

 

彩りのある街づくりで
ジョイフルエイジング

大西 倫加(おおにし・のりか)
株式会社さくら事務所 代表取締役社長
東京校6期生(2017年度入学)

元々PR専門の仕事で、個人向け不動産コンサルティング会社である現職はクライアントだったところ、御縁を頂き入社しました。

創業者である長嶋修氏は、人と住まいの幸せな関係を目指し、著書の執筆など、日本の不動産市場に関する提言と普及活動を行っています。やがて新たな目での経営と後進人材育成のため私に承継を打診されました。

本大学院にはマンションの資産価値を適切に示す「中古マンションを管理力で選ぶプラットフォーム」づくりを志して入学し、すでに今年新規事業として着手しました。売り手には「価値」、買い手には「選択の根拠づけ」として可視化されるよう設計し、ゆくゆくは税制優遇などの連携を目指します。

修了時に提出する事業構想計画では、スプロール開発された首都圏郊外ベッドタウンのスラム化を防ぎ、人びとが最期のときまで豊かに暮らせるような、彩りのある街づくりを構想しています。