本格化するESG投資 企業経営の「リスク」が変わる

持続可能な開発目標(SDGs)の間には、相互に有機的な結びつきがある。環境・経済・社会がはらむリスクを統合的に捉えた事業展開の構想が必要だ。自然資本のリスク評価サービスを通じ、しなやかで回復力ある社会づくりを提唱する。

浦嶋 裕子(MS&ADインシュアランスグループホールディングス 総合企画部 CSR推進室 兼 三井住友海上火災保険 総務部 地球環境・社会貢献室 課長)

原口 真(インターリスク総研 環境・CSRグループ 産学官公民金連携 特命共創プロデューサー)

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)。ビジネスとの融合が大きな特徴とされ、企業の行動指針にも取り込まれ、企業理念との結び付けで対外的に発信されるなど、本格的な浸透の動きを見せている。

こうしたなか、MS&ADインシュアランスグループ(以下MS&AD)の両氏は、個別目標にのみ捉われることのない「統合的アプローチ」の重要性を指摘する。

「17の目標個別に照らして、貢献度を表明しても、全体として最適な目標に達しない懸念があります。各目標の間には有機的なつながりがあり、具体的になれば相反する場合もありえます。実際、それらの関係づけに充分留意することなく、個別目標の達成を目指しても、部分最適となり大きな成果は得られないと考えられます」(原口氏)。

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