大阪・福岡開校 全国に事業構想家を増やし、企業や地域を活性化

2018年4月 大阪校、福岡校を開校

学校法人 先端教育機構(東京都港区、理事長:東英弥)は、事業構想大学院大学の別地キャンパスとなる、大阪事業構想大学院、福岡事業構想大学院の開設を新たに決定し、2018年4月に開校する運びとなった。2012年に東京・南青山に開学以来、初めての別地キャンパスの設置となる。教授陣には、唐池恒二・九州旅客鉄道株式会社代表取締役会長や石井歓・福岡地所株式会社特別顧問(前代表取締役社長)、大野尚氏(ビッグ・フィールド・マネージメント代表取締役)などの有力実務家が客員教授に就任の予定。

別地キャンパスの開校は、「全国で社会の一翼を担う事業構想家が増えれば、日本の企業も地域も活性化する」という建学以来の理念に基づく。関西や九州での人材育成を通じ、地域の活性化に貢献する。両キャンパスではそれぞれ20人程度の大学院生を募集する。これに伴い、開校に向けて説明会、相談会を10月より開催している。説明会の日程についてはこちらを参照されたい。

修了生の活躍

上野 健史(うえの・たけし)
2015年入学・4期生
(キリンビバレッジ マーケティング部)

腸内ソリューションサイクルで
健康習慣を共につくる

一貫して飲料メーカーでのマーケティング戦略に携わってきた上野氏。大学院在学中は同期生のつながりで物流において事業連携するなど、学内の人脈をフル活用。事業構想計画書は「健康の見える化による健康習慣の共創事業」をテーマに執筆し、修了後も、大学および企業と協同で、情報発信から商品開発・セミナー開催に至るまで新しい取り組みにも意欲的だ。

2年次在学中の2016年4月、「新たな健康」をテーマに掲げた新チームが社内に発足。オフィスとシニアの健康づくりを軸に、開発を行うこととなった。自らの所属である飲料分野にとどまらず、ビール事業・研究所など、部署を横断して新事業の方向性を探った。重視したのは「商品だけでなく、サービスを併せた仕組みの提供を」。良い飲料品を展開するだけでは、消費者には飲み続ける習慣が必ずしもそなわっていないため、健康改善につながりにくい。オフィス、大学、医療機関へのヒアリングも丹念に行い、「続ける仕組み=習慣化」を作り提案した。2017年秋に展開を始めた「KIRIN naturals」では、健康飲料を専用の冷蔵庫でオフィスに定期直送し、健康情報やセミナー等と併せ、企業と共に働く人の健康を育てる仕組みだ。

「千三つ(1000の新商品を展開しても残るのは3つほど)」と言われる飲料品業界の常識を踏まえつつ、「良いものはいきなりPRしない」と、手つかずの販促を貫く。「公式ウェブサイトもまだ展開していません。活動を抑えるのが大変です」と笑顔で語る様に、市場からの反響がうかがえた。

自然の色が美しい健康飲料パック。素材の色・味・食感を体感できる、健康実感を狙ったスムージー、腹6分目ほどに抑えた分量など、様々な配慮が満載