トリップアドバイザーで6年連続1位 外国人が満足する宿づくり

世界的な観光地である京都・祇園白川のほとりにある、たった5室の料理旅館が、トリップアドバイザー「日本の旅館部門」で6年連続1位に輝いている。外国人の満足度を高める宿づくりは、どのように実現されているのか。

祇園白川のほとりに佇む『料理旅館 白梅』。樹齢100年を超える白梅・紅梅の古木を両側に、白川にかかる橋が『白梅』への玄関となっている

京町家が立ち並ぶ、伝統的建造物群の保存地区・祗園新橋。京阪・祗園四条駅から徒歩数分とは思えない立地に石畳が敷かれ、道に沿って流れる白川には時折、鷺が降り立っては気持ち良さそうに歩いている。その白川に架かる橋の向こうにあるのが、『料理旅館白梅』だ。

江戸末期にお茶屋として開業、戦後料理旅館に転じた。創業から数えて7代目、料理旅館になって3代目の女将として、現在『白梅』を取り仕切るのは、6代目の次女である奥田朋子氏だ。

「祇園で生まれ育って、ここを一度出たい一心で兵庫県の大学に入学したのですが、自宅通学できると言われて失敗。この家業は、男は継ぎません。兄は別の仕事、姉は父と同じ歯科医師の道へ。卒業後すぐに継いでほしいと言う母を父の後押しで説得して、唯一許された職種がサービス業で、ANAに入りました」

成田空港に配属され、千葉の寮で過ごした。

「フライトの仕事は、お出迎えから数回のお食事、そしてお見送りまで、旅館と同じです。お客様の要望にどうお応えするのか、叩き込まれました」

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