2017年9月号

MPDレポート

サービス提供視点で新しい価値を付加/クロスゼミ「×サービス」

月刊事業構想 編集部

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サービス提供の視点で
新しい価値を付加

事業構想大学院大学のクロスゼミ「×サービス」は、サービス業分野もしくはサービス提供を絡めた新事業展開につき、多様な社会課題を議論し合う。7月18日には竹安聡教授・岸波宗洋教授による進行の下、総四名の大学院生が報告を行なった。

近年はメーカーにおける単品の不振を反映し、サービス業以外でも、サービス提供を絡めた新事業の構想が一つの突破口となっている。前半では上掲の観点から竹安教授による30分ほどの短い導入講義が行なわれた。数年前に制作された「ジョーバ」は、馬の歩行リズムを使って人の筋肉強化・バランス補正を目的とした健康器具であるが、昨今の健康ブームを踏まえて会員制ヘルスケア教室と結びつけ「RINTO」として展開した。健康電器を導入した女性向けヘルスケア新事業の可能性を示唆した。

サービス業に共通する一般的特徴として、労働集約的な性格が強い。それは何よりも「根幹が人」であり、社内組織の人材育成にも時間がかかるためである。加えて顧客対応として、満足度調査・現場への改善フィードバックなど事後にも多くの行程を要する。

こうした業種特有の課題のほか、多くの会社組織では、概して新規事業に対する風当たりが非常に厳しいケースが多い。導入講義ならびに当日の院生報告では、これら組織の意思決定やガバナンスに関わる議論もなされた。

後半の院生報告では、宿泊所を駆使した睡眠に関する価値提案、ゴルフを介したアスリート新ビジネスなど多様なテーマで報告された。いずれも既存の事業にサービス提供の視点を絡めた提起が新鮮であった。

院生の声

大橋 桃太郎(おおはし・ももたろう)
広告会社勤務
6期生(2017年度入学)

これまで小さな広告会社で働いてきましたが、レベルの高い学生・講師陣の中で自分を磨きたいと考え、入学を決意しました。

少人数でのディスカッションを中心にした大学院での授業は、期待以上にレベルが高く、多くの新しい気付きを得ています。

問題意識が拓かれる学修環境

演習ではマーケティングとソーシャルデザインを履修しています。特にソーシャル系(社会課題の解決)に関する話題はこれまであまり触れたことがなく、自分の問題意識を広げるのに役立っています。

同期の大学院生は様々な職業経験を持った方が集まってきます。個々の職業観に根ざした様々な考え方の違いにも触れることができ、大きな刺激を受けています。

私は現在20代前半で、異なる世代の院生からは、世代特有の考え方・感じ方に疑問が投げかけられることもあります。逆にそこが疑問に感じられるのだ、と新鮮に受け止めています。入学当初に立てた構想計画も変わってきましたが、「思ったものをどう形に具現化しているのか」を深めるため、本や机上で触れられないポイントを深め、積極的に大学院の環境を活用していきたいと考えています。



大多和 玲央(おおたわ・れお)
6期生(2017年度入学)

学生時代から大学院進学を志望していました。特に経済的利益の実現と社会課題の解決を両立するソーシャルビジネスに関心を持っていました。一つのテーマを専門的に突き詰めるのではなく、社会課題を総合的に考え、視野を広く持ち未来を考えられるところに魅力を感じました。

教育事業を通じ、人がつながる場を

島根県にある私の実家では、父親が私立学校を運営しています。将来、社会の複雑な問題と絡み合う学校教育に携わりたいという想いがあります。大学院が開学6年目と歴史が若いことで正直なところ不安も感じました。しかし、事業承継者という募集対象、および地域活性化という追究課題の二点が響き、進学を決意しました。

修了後は直ちに島根の教育現場へ戻るのではなく、企業や教育系NPOで実務経験を積み、教育現場に関する理解を深めたいと考えています。

地域活性化の本質とは、単に人が集まるだけでなく、人同士のつながりが創発を生むことにあると思います。いつか学校運営事業を通じて、その場を提供できればと考えています。

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