総力でツーリズムを振興 まちの宝を活かす「ONSEN都市」へ

就任2年目の2004年、「観光経済部」を発展的に解消し、全国初の取り組みとして、「ONSENツーリズム部」を発足。そうした施策に象徴されるように、浜田市長は、まちの総力を挙げて、新たな需要の掘り起こしを進める改革を急ぐ。

浜田 博・別府市長

――別府市の現在の課題、地域資源の潜在力について、どのように見ていますか。

別府市の財産は、なんといっても日本一の湧出量を誇る温泉です。1日に12万5000kl、25mプール200杯分が毎日湧いている計算です。ところが、この素晴らしさに気づいていない地元の人が少なくない。地元にとって、掛け流しの温泉や湯けむりは、ずっと昔からの当たり前の景色だからです。

私は、別府市の宝を知ってもらおうと自らが先生となって、小学校から中学校、高校まで、出前授業を行っています。雨が降ると雨水が地下に浸透し、40~50年かけて温泉という特有の成分になって湧いてきます。「雨が降って外で遊べないのはイヤだけど、雨さんありがとう、僕たちが大きくなった40年後の温泉になってね」と、そういう気持ちで自然に感謝してくださいと、子どもたちに教えています。

別府市には、先輩たちが残してくれた緑と土がたくさんあります。育ててくれた親や見守ってくれる地域の方たちへの感謝の気持ち、ふるさとへの愛着、まちを大切にする心、これらが次世代への“宝”となるのです。

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