大道芸が社会起業家を育てる

市民の発案で1992年にスタートした大道芸ワールドカップin静岡は、国内外から150万人以上を集める大イベントに成長した。新たな試みとして今年、「明るい未来の楽校」を開校。地域活性化の主役を育てていく。

大道芸ワールドカップ2012の模様

毎年11月、静岡市内の街中は劇場に変わる。世界中から身体表現芸術のアーティスト90組以上が集まり、4日間にわたって公園やシアター、街角でパフォーマンスを繰り広げる。市民は投げ銭方式でパフォーマンスを審査し、チャンピオンを決定する。期間中の来訪者は150万人以上。経済波及効果は20億円を超えると試算され、アジアを代表するフェスティバルだ。今年も11月1日から4日まで開催される。

市民の心を変える

大道芸ワールドカッププロデューサー甲賀雅章氏

「毎年参加してくれる海外のアーティストが、『静岡の人は変わったね』と言ってくれたことが嬉しいですね」と笑うのは、大会の発案者でプロデューサーの甲賀雅章氏。静岡市出身である甲賀氏は、かつての市民の気質を「のらない、踊らない、やめまいか」と表現する。文化芸術を通して街を活性化し、市民の都市経営への参加意識を高めようと考えていた甲賀氏が行き着いたのが、大道芸だった。「彼らを動かすには、見ざるをえない、聞かざるをえない場所、つまりストリートでやるしかないと考えました」。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り70%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。