2013年11月号
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地域未来構想 高知県

官民協働で挑む「地産外商」戦略

尾﨑正直(高知県知事)

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市場が縮小の一途にあった高知県が、近年取り組む「産業振興計画」によって盛り返しを見せている。地域の強みを活かしきる仕組みと外に打って出る仕組み、その両者を連携させた壮大なプランを尾崎知事に聞いた。

──産業面で高知県が抱えている課題とは。そして、その課題を解決するためにどのような政策を実施されていますか。

高知県は平成2年から人口の自然減が続いています。今後も特に生産年齢人口が減少し、県内市場自体も縮小し続けていくことが予測されています。

この問題は大都市を除く国内ほとんどの地域が同じ状況だと思いますが、中でも本県は先行してきたと言っても良いでしょう。そうした地域に必要となるのは、「外貨」を稼いでくることです。無い物ねだりをするのではなく、地域の強みを活かすことを基本的な考え方としながら外貨を稼ぐ、そのことを私達は「地産外商」と申し上げておりますが、地産外商ができる田舎になることが本県にとって重要だと考えています。ただ、事業者が個々に東京へ営業に行くというのは現実問題として難しい。そこで、どなたでも一定レベル挑戦できるようにするための共通プラットホームを作ることに現在注力しています。それが「高知県産業振興計画」です。

積年の課題を打破する高知県の挑戦

─「高知県産業振興計画」のイメージと、具体的な戦略を教えてください。

地産外商ができないから内に籠もり、どんどん縮小して勢いが弱まり、ますます外商ができないという負のスパイラルに陥る、そうした状況を本県は長らく続けてきました。そのスパイラルを逆回転させるイメージが「高知県産業振興計画」です。

戦略の一つめとして、本県は日本の大消費地から遠く、外商活動自体が高いハードルとなっています。そこで官民協働で、どなたでも外商ができる仕組みとして「高知県地産外商公社」を設立し、同公社が、大規模商談会への出展や同行営業など、県内事業者の売り込みの仲介斡旋活動を実施しています。また、同公社は、東京銀座にあるアンテナショップも運営しており、そこでは県内産品の販売だけでなく、店舗でミニ商談会も実施しています。

二つめとして、県外で売れる商品を作ること自体がなかなか難しいわけです。そこで、例えば高品質系スーパーマーケットさんなどと協働してテストマーケティングを実施したり、県運営の「工業技術センター」などが技術支援をしています。また、県内事業者同士で商品作りが完結できるように「ものづくり地産地消センター」が相談に見合う県内事業者を紹介、つまり県内事業者同士の常設商談会を設けているイメージです。テストマーケティング、技術支援、県内事業者の紹介、その三点で高付加価値な商品作りを後押ししているのです。

三つめとして、担い手不足や機運の低迷によって地産外商の「地産」の部分が弱っているという課題もあります。

そこで本県の強みである第一次産業や自然を生かした観光振興に特に力を入れ、地域資源を生かして事業化しようという所には、県の「地域支援企画員」が地域に入って様々なお手伝いをしています。これを「地域アクションプラン」と呼んでいますが、現在までに県内でおよそ230事業が実施されています。

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