若い世代に人気? 持ち直し傾向のデジタルカメラ

(※本記事は経済産業省が運営するウェブメディア「METI Journal オンライン」に2026年8月26日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

デジタルカメラを構える女性

このところデジタルカメラの生産が持ち直している。スマートフォンの登場により長らく厳しい状況と言われていた。今回は、デジタルカメラの動向を探ってみる。

デジタルカメラの生産動向

鉱工業指数からカメラ類の生産の動向をみると、デジタルカメラとカメラ用交換レンズは、コロナ禍の経済社会活動の制限の影響を受けて2020年第2四半期に大きく落ち込んだ後、一進一退の動きが続いていたが、2025年以降は持ち直している。

カメラ類の生産の推移
(※画像クリックで拡大)

スマートフォンの登場

スマートフォンの登場により、影響を受けた商品が多数ある。デジタルカメラもその一つと言われている。2000年からデジタルカメラ、ビデオカメラの国内生産台数(経済産業省生産動態統計)をみると、ビデオカメラは2005年をピークとして生産が減少に転じた。デジタルカメラもスマートフォンが登場し始めた2008年を境に減少に転じている。スマートフォンの普及率と比較すると対照的な動きをしている。

動画撮影に特化したビデオカメラに対し、デジタルカメラが存続したのは、撮影時間に制限があるが静止画以外にも動画が撮影できるからかもしれない。

カメラ類の生産台数とスマートフォンの普及率
(※画像クリックで拡大)

レンズ交換型カメラの世代交代

デジタルカメラ統計(一般社団法人カメラ映像機器工業会)が公表する、デジタルカメラの国内向け出荷台数をみると、レンズ一体型(コンパクトカメラ)は、2024年以降2年連続で増加している。レンズ交換型は、一眼レフカメラの低下傾向が止まらないが、ミラーレスカメラは2025年に減少したが増加傾向にあり世代交代の様相にある。

デジタルカメラ国内向け出荷台数
(※画像クリックで拡大)

まとめ

スマートフォンの登場もあり、デジタルカメラ全体の生産は低下傾向だが、コンパクトカメラやミラーレスカメラを中心に足下では持ち直し傾向がみられる。こうした背景には、比較的若い世代を中心としたSNSや動画投稿用の撮影用途といった需要の取り込みもあるものと推察される。

今後も、新たな需要を取り込んだデジタルカメラの動向を把握していく。

(本解説に関する注意事項)
本解説は、公に入手可能で、経済産業省経済解析室が信頼できると判断した情報を用いて作成している。ただし、使用した情報を全て、個別に検証しているものではないため、これらの情報が全て、完全かつ正確であることを保証するものではない。
また、本解説は、統計などの利活用促進を目的に、経済解析室の分析、見解を示したものであり、経済産業省を代表した見解ではない。

持ち直しがみられるデジタルカメラの生産

元記事へのリンクはこちら

METI Journal オンライン
METI Journal オンライン