靴ブランド展開のNormsがB Corp取得、ゼロ・ウェイストが軸のものづくりが評価される

シューズブランド「Öffen(オッフェン)」を運営するNorms(兵庫県神戸市)は2026年9月10日、国際認証「B Corp」を取得したと発表した。2019年のブランド創業以来続けてきた製造過程で可能な限り廃棄物を生み出さないゼロ・ウェイストを軸としたものづくりから、多様な働き方、地域経済への貢献まで、事業全体を通じた取り組みが評価された。

B Corpは、米国の非営利団体B Labが運営する認証制度。企業活動全体を対象に「環境」「働く人」「コミュニティ」「ガバナンス」「顧客」の5領域から、社会的・環境的パフォーマンスや透明性、説明責任を評価し、200点満点中80点以上が認証の要件となる。同社の総合スコアは80.1点だった。

評価を押し上げたのは「環境」分野で、31.6点と全体の約4割を占めた。Öffenはアッパーに使用済みペットボトル約8本分を原料とする再生ポリエステル糸を用い、一般的な革製プレーンパンプスの16.5工程に対し8.5工程と、製造工程を約48.5%削減した設計を採る。靴箱に代えて繰り返し使えるタオル地の風呂敷で包装するなど、ゼロ・ウェイストを軸としたものづくりを進めてきた。累計製造足数は約20万1000足で、ペットボトル約160万8000本分の削減に相当するという。

「働く人」(20.3点)では国籍・年齢・経験を問わない採用と柔軟な働き方が、「コミュニティ」(18.1点)では仕入額の約80%を兵庫県内から調達する体制が評価された。KISHと連携した回収・補修・リセールの仕組みも整えており、累計回収数は822足、リセール販売数は325足に上る。「ガバナンス」(7.3点)と「顧客」(2.5点)では、経営の透明性向上や企業・団体との共創が評価対象となった。

Öffenプロデューサーの日坂さとみ氏は「今回の認証取得は、これまでの歩みが国際的な基準で評価された喜びと同時に、まだ取り組むべき課題を明確にする機会でもあった」としている。同社は今後、温室効果ガス排出量の可視化や回収・修理実績の公表、サプライチェーンの透明性向上に取り組み、サーキュラーエコノミーの実現に向けた協業を広げる方針だ。