ロッテ 日本初、視覚に頼らず触覚で商品情報へアクセスできるパッケージを開発

ロッテは2026年8月26日、障がい者の視点を活かしたコンサルティング事業を手掛けるミライロ(大阪府大阪市)の開発協力を得て、日本初となる商品名や賞味期限等の位置を触って把握できるパッケージの仕組み「ココヨム」を開発したと発表した。9月15日発売の新商品を皮切りに、菓子の紙箱パッケージへ「ココヨム」を順次採用していく。

「ココヨム」は、箱パッケージの特定の箇所に指で認識できる四角い溝を設け、その同一面に商品名や賞味期限、アレルギー情報などを記載するもの。溝に触れることで情報の位置を特定できるため、視覚障がい者がスマートフォンの音声読み上げアプリを使う際に、カメラをかざす場所に迷わずに済む。特別な技術や設備投資を必要としない点も特徴だ。

開発の背景には、読み上げアプリが普及する一方で「賞味期限やアレルギー情報がパッケージのどこに記載されているか分からず、カメラをどこにかざせばよいか判断できない」という利用者の課題があった。同社はミライロの開発協力を得て、視覚障がい者への聞き取りと検証を重ねており、視覚障がい者を対象としたモニター調査では「非常に便利で素晴らしい」「時短になる」「安心して選べる」といった評価が得られた。また、視力が低下した高齢者や購買を支援する周囲の人にとっても、商品情報へのアクセスを円滑にする可能性があるとみている。

導入対象は、9月15日発売の「プレミアムガーナ濃厚ショコラ」「同ナッツショコラ」、10月13日発売の「同フルーツショコラ」「同ティーショコラ」の4品に加え、「チョコパイ」が9月以降順次、「カスタードケーキ」が9月29日のリニューアルに合わせて切り替わる。

同社パッケージ研究課の本村あかね氏は、「自力で情報を得ることは諦めている。でも本当は自分で選びたい」という声に応えたと説明する。ミライロの垣内俊哉社長は、この仕組みが業界標準へと発展することを期待するとしている。ロッテは企業や関係団体の垣根を越えた共通の仕組み化を目指し、賛同する企業にも導入を呼びかけるとともに、2030年までに共創の輪を広げ、2050年には世界のあらゆるパッケージへの導入を目指すとしている。