パナソニックEWとT2 自動運転トラックと道路照明の協調実証、夜間の白線認識距離2.3倍に

パナソニック エレクトリックワークス(パナソニックEW)と物流スタートアップのT2は2026年8月25日、自動運転トラックの走行安全性を高めるため、道路照明設備との協調の有効性を検証する共同実証を実施したと発表した。自動運転トラックと道路照明設備の協調に関する実証は国内初となる。実証の結果、夜間走行時に車載カメラが白線を認識できる距離が、ヘッドライトのみの場合と比べて最大2.3倍に向上する結果が得られた。

実証は2026年1月、日本自動車研究所の城里テストセンター(茨城県)で夜間に行われた。パナソニックEWが高速道路への実装を進めている低位置型の照明設備を用い、明るさやそのムラの有無といった諸条件を同実証向けに細かく変更して組み合わせたうえで、第一走行車線を走行するT2のレベル2自動運転トラックに搭載したカメラが複数の白線をどこまで認識できるかを定量的に測定した。

その結果、照明の条件を整えた場合には、ヘッドライトのみに頼る場合と比較して認識距離が最大2.3倍まで伸びることを確認した。自動運転車両は白線などの路面標示をカメラで捉えて車線を維持しており、夜間の認識距離が延びることは、より早い段階での状況把握と滑らかな車両制御につながるとみられる。

今回の実証の背景にあるのは、物流業界で深刻化するトラックドライバー不足の問題だ。T2は幹線輸送における自動運転の実用化を目指しており、2027年度以降にレベル4自動運転トラックによる幹線輸送を開始し、2030年代には2000台規模の運行を計画している。車両側の技術開発だけでなく、道路側のインフラを含めた走行環境の整備が課題となっていた。

両社は今後、路車協調システム用のセンサーを一体化させた照明設備を新たに開発し、2030年代を目途に高速道路への実装を目指すとしている。パナソニックEWは住宅やオフィス、商業施設、道路・屋外空間など、さまざまな生活・社会空間に向けた電気設備を提供しており、照明インフラを起点に自動運転社会を支える取り組みを進める考えだ。