コニカミノルタ、社内副業制度を正式導入
コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:大幸 利充)は2026年8月24日、高度な専門スキルを持つ人財を事業部門横断で活用する「スキルシェア制度(社内副業)」を同年7月に正式導入したと発表した。社員が現在の所属部署に籍を置いたまま自らの意思で他部門の業務に加わることができる仕組みで、社内のスキルと各部門の業務ニーズを結び付け、事業成果の創出と社員のキャリア自律の両立を狙う。
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導入の背景には、事業ポートフォリオの変革とDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展がある。特定分野の専門人材が不足する一方、短期間かつスポット的に高度なスキルが必要となる場面も増え、既存の人員配置だけでは対応しきれない課題が浮かび上がっていた。社内には専門性や多様な経験を備えた人財が数多く在籍するものの、所属部門を越えて力を発揮する機会は乏しかった。埋もれていたこうした人財の力を全社的に引き出し、事業成果の拡大や社員の成長機会の創出、エンゲージメントの向上につなげる狙いから、制度の正式導入に踏み切った。
制度は二つの方式で運用する。事業部門が業務テーマを社内に提示し、社員が自ら応募して参加する「募集型」と、必要なスキルを持つ人材を部門側が指名して依頼する「指名型」の2種類だ。参加は社員本人の意思に基づき、部門を横断した業務への関与を可能にする点に特徴がある。1案件あたりの業務量は月最大20時間、期間は3カ月以内の短期業務に限定し、業務の実施状況に応じて追加の手当を支給する。加えて、本業への影響を抑えるため、上長の承認を経て参加する管理体制を敷いた。従来の兼務やプロジェクトへの人員配置とは異なり、社員自身の意思でスキルを活かす機会を選び取れる点が、この制度ならではの特色といえる。
正式導入に先立ち、コニカミノルタは2025年から全社規模のトライアルを実施し、制度としての価値やリスクを検証してきた。トライアルでは、業務を依頼した部門と実際に参加した社員の双方から高い満足度が得られたほか、業務の成果や品質も期待していた水準を維持できることが確認された。本業への影響は限定的にとどまり、月5時間程度という短時間の業務にも一定のニーズがあることが新たに見えてきたという。技術分野に限らず幅広いテーマでマッチングが成立した点も特徴で、事業のスピード向上や外部への委託費用の抑制といった効果も表れている。
今後コニカミノルタは、この制度を通じて社員の専門性を事業部門横断で活用し、人的資本の価値最大化と事業価値の向上を両立させる経営基盤の強化を進める方針だ。募集する業務テーマの幅を広げるとともに参加社員の裾野を拡大し、制度自体の改善を継続的に重ねることで、社内におけるスキル活用の高度化を図っていく。