大和ハウス工業 ネット・カーボンマイナス賃貸住宅の実用化へ実証実験開始
大和ハウス工業は2023年9月5日、エネルギー事業を展開するサンワ(群馬県前橋市)とともに、サンワが事業主となる新築賃貸住宅「エコンフォート前橋駒形(仮称)」において、雨天時でも約10日間の停電に対応可能な、「全天候型3電池連携システム」を搭載した、ネット・カーボンマイナス賃貸住宅の実用化に向けた実証実験を、2023年12月27日より開始すると発表した。
実証実験で採用する「全天候型3電池連携システム」は、太陽光発電システムとエネファーム、家庭用リチウムイオン蓄電池を大和ハウス工業が開発した「切換盤」で連携させることで、停電時の電力と給湯を確保するとともに、通常時の光熱費を削減するシステム。「切換盤」を設置することで、エネファームで発電した電力を家庭用リチウムイオン蓄電池に蓄え、家庭内で使用することもできる。今回の実証実験では、「全天候型3電池連携システム」を同物件の全戸に搭載するとともに、大和リビングとサンワが各戸の入居者が日常生活で使うエネルギーや設備の稼働率、余剰電力量のデータを分析する。
また、実証実験で採用するカーボンニュートラルLPガスは、原料採取から最終利用までの全ての過程で排出されるCO2を植林や森林管理などによる環境保全活動などにより差し引き、実質「ゼロ」とみなすことができるプロパンガス。同物件では、エネファームでのカーボンニュートラルLPガスの採用や太陽光発電システムの搭載などにより、一般的な賃貸住宅と比較して、CO2排出量収支を200%削減する。大和ハウス工業は、今後もカーボンニュートラルガスの普及のため、データを蓄積して課題の洗い出しを行うことで、ネット・カーボンマイナス賃貸住宅の実用化に繋げていきたいとしている。
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