業界再編の生き残りへ、デジタルヘルスにも布石 医薬品供給を守る
ジェネリック医薬品大手の沢井製薬。供給不安の解消に向け、大規模な設備投資と他社との品目統合を推進する。治療アプリや医療機器など新規事業にも参入し、薬価改定リスクの分散を図る。激変する事業環境下で、自ら考える組織への転換に向けた企業風土改革にも取り組んでいる。

木村 元彦(沢井製薬 代表取締役社長)
供給不足解消へ他社と連携
品目統合で業界構造を変える
サワイグループホールディングスの中核企業、沢井製薬。その始まりは1929年、大阪市旭区の薬局だ。創業者の澤井乃よは女性薬剤師で、24時間営業で地域医療を支えた。「病気で困っている人に、必要な薬を必要な時に届ける」という思想は、現在の企業理念「なによりも患者さんのために」に受け継がれている。2029年には創業100周年を迎える。
日本国内において後発医薬品(ジェネリック医薬品)市場が急拡大したのは2007年、国が使用促進の数値目標を掲げてからだ。沢井製薬も成長を続け、2025年度の売上高は2000億円、年間販売数量は約170億錠を見込む。「先発企業を含めても、これだけの錠数を生産・販売している企業は他にないのでは」と沢井製薬社長の木村元彦氏は語る。
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