サン=セバスティアン市のLABe 食を核にイノベーション創出を目指す

課題先進国日本において地方・地域には少子高齢化、人口減少、財政難など未解決課題が数多くある。今回は、逆流・逆転的(リバース)なイノベーション創出による産業振興に挑戦している、スペインのサン=セバスティアン市のイノベーション創出機関LABeを取材した。

LABEにはレストランもあり日々行動観察から問題発見がなされている

サン=セバスティアン市といえば、美食を強みにした観光で有名だ。日本の自治体関係者も、サン=セバスティアン市の観光戦略に習えと視察に訪れるケースが散見される。しかし、世界最高の観光戦略を実行するサン=セバスティアン市でも少子高齢化と人口減少は止まっていない。サン=セバスティアン市のエネコ・ゴイア市長は、2021年時点の国勢調査データより、人口減少は記録的な低水準の出生数によると分析している。もし外国人人口が増加していなければ、その数はさらに悪化していたという。スペイン全体でも少子高齢化が進み、GDPではメキシコに抜かれ、インドネシアが迫っている。スペイン、そしてサン=セバスティアン市も人口減少、少子高齢化に悩む日本を同じ状況なのだ。そんな中、エネコ・ゴイア市長は「サン=セバスティアン市は美食の街を脱却する」と目標を語った。その活動の中心になるのがLABeだ。

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