香りの効果で生活の質を向上 笑顔ある豊かな暮らしに貢献

創業以来80年、防虫剤や消臭剤などの製品を展開してきたエステー。消臭芳香剤「消臭力」、防虫剤「ムシューダ」、除湿剤「ドライペット」など、独自性の強いブランドを数多く創出してきた。中期経営計画「SMILE 2027」のもと、ウェルネス・カンパニーへの変革を目指す同社。その成長戦略を、上月洋社長に聞く。

上月 洋(エステー 代表執行役社長兼取締役会議長)

「お客さまの困りごと」を解決
ウェルネス・カンパニーへの道

戦後間もなくの1946年、着物の虫食いの悩みを解決するため、防虫剤の製造・販売をスタートしたのが、エステーの始まりだ。以降、消臭芳香剤、脱臭剤、除湿剤などへ事業領域を広げ、空気を変えるオリジナルな商品を開発し、人々の暮らしをより豊かにすることに貢献してきた。

「人々が抱える課題を発見し、ニーズを汲み出す。お客様第一主義で、世の中の課題を解決することを基本に、事業を続けてきました」。

防虫・消臭に関する様々な製品を開発・販売する一方で、2011年の東日本大震災では、放射線の問題に正面から取り組み、家庭でも簡単に空気中の放射線量(ガンマ線)を計測できる家庭用放射線測定器「エアカウンター」を開発・販売。

「誰もやらないことにチャレンジし、世の中の役に立つ。社会に貢献しながら企業として成長していくことの重要性を再認識した、貴重な経験となりました」。

2023年6月に社長に就任した上月氏は、社員全員が自ら考え、行動し、経営に参画していく全社経営を掲げ、すべての部署、工場・拠点を回って、全社員との対話を重ねてきた。2024年5月には、新パーパスを「こころに響くアイデアで、ふとした瞬間を、ふふっと笑顔に。」とし、10年後のありたい姿を「日用品メーカーからウェルネス・カンパニーへ」と掲げた。

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