コロナを機に異業種に参入、新見守りデバイスの開発で介護DXに挑む

デジタルコンテンツ業のアールジービーは、ミリ波レーダーセンサーを使用した見守りデバイス「TENSHIRU」を開発・発売。医療・介護業界のみならず、さまざまな業界から相談や引き合いが増えているという。コロナ禍を機に異業種に参入した同社の事業構想について、代表の吉部氏に聞いた。

吉部 知子 アールジービー 代表取締役社長

新型コロナを機に
医療・介護業界に新規参入

高齢化の急速な進展により、近年、離れて暮らす親の見守りサービスに注目が集まっている。通常、見守りサービスにはカメラ型やセンサー型、通報ボタン型などがあるが、カメラ型は「監視されている」と感じやすく、プライバシー保護や心理的な抵抗感から導入が難しいという課題がある。他方、センサー型は転倒や意識の状態などの細かな判断が難しい場合が多く、通報ボタン型も本人が寝てしまえば、異常時に対応できないというデメリットがある。

こうした従来の見守りサービスのデメリットを解消するのが、ミリ波レーダーセンサーを使用した見守りデバイス「TENSHIRU(テンシル)」である。ミリ波レーダーとはミリ波という電波を使って、障害物の位置や動きの速度・方向を高精度に感知するセンサー技術。電波が反射することで解析しているため、暗闇や霧、湯気が立ち込めるような場所であっても検知ができる。昨今は自動車やドローン、搬送装置などの自動運転システムでの導入が進んでいるが、テンシルでは障害物の状況を把握するために使用されているこの技術を、高齢者の見守り向けに転用した。

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