新価値創造に向けた富士ソフトの経営戦略 産業の競争力強化に貢献

独立系ITソリューションベンダーの富士ソフトは、製造業向け組込制御系ソフトなどに強みを持つ。AIやIoT、セキュリティなどの領域を「AIS-CRM」と呼び、最も注力する新技術分野に位置づけている。今後は「IT×OT」でリーディングカンパニーとなり、日本の競争力強化に貢献することを目指す。

坂下 智保(富士ソフト 代表取締役 社長執行役員)

1970年創業の独立系ITソリューションベンダー、富士ソフトは、自動車や電子機器などの組込系ソフトウェア開発や、金融・製造・流通等における業務系システムの構築を主力事業としている。プロダクト事業やアウトソーシング事業、グローバル展開などで新しい技術トレンドを取り入れ、時代の要請に応えてきた。

難度が高い開発にも挑戦
有望サービスは自社で試して実装

「一般的なシステムインテグレーター(SIer)はオフィスなどで使う業務システムを開発するというイメージを持たれると思います。富士ソフトはこれも手掛けていますが、事業全体の約1/3は製造業を顧客とする組込制御系分野が占めています。組込制御は電子機器を制御するソフトウェアで、精度や難度が高いものになります。私たちの社是は『挑戦と創造』で、このようなソフト分野にも果敢に取り組み、お客様と共に新しい技術に挑戦してきました」。

富士ソフト代表取締役社長執行役員の坂下智保氏は、こう語る。一方、伝統的なベンダーが強い業務システムの分野では常にトレンドを先読みして、新しい技術に対応してきた。例えば、米Google社のメールサービスGmailは今では多くの企業・組織で利用されているが、富士ソフトは2008年頃、いち早く社内システムで大規模導入した。

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