全国で「スポーツ×地域創生」のまちづくりプロジェクトが始動

スポーツ庁はスポーツを活用した特色ある「まちづくり」に取り組む自治体を応援するため、「スポーツ・健康まちづくり」優良自治体表彰制度を2021年に創設。その第1回表彰式が昨年12月14日に開催された。

左より、日本フェンシング協会会長の武井壮氏、東京2020パラリンピック金メダリストの道下美里氏、
室伏広治スポーツ庁長官

スポーツでまちづくりを行う
30の優良自治体を選出

スポーツ庁は「オリパラ・レガシー」として、スポーツを活用した特色ある「まちづくり」に積極的に取り組みながら、様々な地域課題(少子高齢化、住民の健康、過疎化など)の解決を目指す全国の自治体を応援するため、「スポーツ・健康まちづくり」優良自治体表彰制度を創設。2021年12月14日、東京都内にて第1回表彰式となる、室伏スポーツ庁長官表彰「スポまち!長官表彰2021」を開催した。

今回は、30自治体がスポーツの力で地方創生を行う優良自治体として選出され、各自治体の首長が表彰式に出席。また、室伏広治スポーツ庁長官と、特別ゲストで日本フェンシング協会会長の武井壮氏、東京2020パラリンピック金メダリストの道下美里氏によるトークセッションが行われ、スポーツの価値やスポーツを活用したまちづくりについて語り合った。

各自治体の特色を活かした
多彩な地域振興プロジェクト

選出自治体の取り組みは、スポーツツーリズムやスポーツによる国際交流、障がい者スポーツ、住民向け健康づくり、スポーツ医科学研究など、多岐にわたる。審査のポイントは、「まちづくりに活かされているか」「継続的な推進体制が取られているか」だ。

選出自治体の1つである沖縄県は、空手振興への取り組みが評価された。沖縄県知事の玉城デニー氏は、「『沖縄空手振興ビジョン』及び『沖縄空手振興ビジョンロードマップ』に基づく取組が表彰されることを大変喜ばしく思います。ビジョンの基本理念で定めた『保存・継承』、『普及・啓発』、『振興・発展』の3つのキーワードのもとに、沖縄の伝統文化である空手の価値を県民のみならず世界の人々が再認識するともに、『空手発祥の地・沖縄』の認知度向上及びブランディングを図ります」とコメントしている。このほか、茨城県つくば市は、「自転車」と「筑波山ジオパーク」をテーマに、廃校整備とレンタサイクル事業等を効果的に組み合わせて、回遊性向上・人流創出を目指すプロジェクトで受賞。静岡県沼津市は、フェンシングの金メダリスト輩出や世界大会誘致により、「フェンシングのまち沼津」というブランドの確立を目指すプロジェクトで受賞するなど、各地域の特色を活かしたプロジェクトが出揃った。

「スポーツ・健康まちづくり優良自治体表彰」は、2022年度以降も毎年開催。2022年度の応募受付期間は、7月~9月頃を予定している。

「スポーツ・健康まちづくり」優良自治体として選出された自治体の首長が、表彰式に出席。
室伏長官から直接、表彰状を授与された