クラウドベースの新規事業開発 ユニークな発想と利他の精神で挑戦

IT活用によるコスト削減やビジネス貢献のための製品・サービスを提供するユニリタ。中期経営計画に基づき、カテゴリ別の戦略を通じたクラウドサービス事業の拡大を図っている。ソーシャルクラウドでは、モビリティや農業の分野で社会課題の解決を支援するための事業を展開中だ。

北野 裕行(ユニリタ 代表取締役 社長執行役員)

2015年、株式会社ビーエスピーは子会社と合併し、株式会社ユニリタとして新たなスタートを切った。同社グループは、IT領域における「データマネジメント」、「サービスマネジント」、「プロセスマネジメント」の強みを活かし、ビジネスや業務効率化、生産性向上のための製品やサービスを提供している。また、サステナブルな社会基盤を支える顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、IT課題・事業課題・社会課題をデジタル技術で解決することを目指し、事業拡大を図ってきた。

「IT業界では多くの企業が、顧客のオファーに基づいてシステム開発を行うシステムインテグレーションの事業を行っています。これに対しユニリタでは、各社共通の課題を汎用化したサービスプロダクトを提供することで、ITコストを抑えつつお客様の満足度を高めてきました」。

ユニリタ代表取締役で社長執行役員の北野裕行氏は、こう説明する。ユニリタという社名には、「ユニーク」な発想でこれまでにない製品やサービスを提供し、顧客の利益に資する「利他」の精神で事業を展開するという意味が込められている。また、ユニリタの行動指針では、これらに加え、「誠実・変化、挑戦・結束・グローバル・凛」という言葉を掲げている。

ソーシャルクラウドで
社会課題の解決を目指す

2021~2023年度の中期経営計画では、従来のプロダクト事業を中心とするビジネスモデルの変革にも取り組んでいる。「現在は新しいものを買うよりも、既にあるものを活用したり、レンタルする時代です。IT業界ではクラウドサービスが主流になっており、そこで次の事業を創ることが私たちの大きなテーマです」。

中期経営計画の重要戦略には、第1に「サービス提供型事業の創出」がある。プロダクト事業では情報システム部門へのシステム運用業務に集中し、社会基盤を支える顧客への高付加価値サービスを持続的に提供する体制を構築していく。また、プロダクト事業で培った自社開発製品の強みを活かし、所有型と利用型双方の顧客ニーズに対応する。さらにサービス提供型事業を創出し、安定的な収益源としての成長を目指している。

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