東北特殊鋼 新事業開発で、自動車産業依存からの脱却を

東北特殊鋼が新事業開発に力を入れている。自動車のエンジン等の燃料噴射装置に使われる「電磁ステンレス鋼」とエンジンバルブに使われる「耐熱鋼」で、国内で高いシェアを誇る同社だが、今後従来型エンジン向け製品依存からの脱却が狙いだ。同社の事業構想について、成瀬社長に話を聞いた。

成瀬 真司(東北特殊鋼株式会社 代表取締役社長)

ニッチな分野でオンリーワン

東北特殊鋼の設立は1937年。創業者の原田猪八郎氏が、「鐵の神様」「鐵鋼の父」と呼ばれた鉄鋼・金属学研究の世界的権威であった、東北大学の本多光太郎博士の提言により、材料開発、金属加工を開始したのが始まりだ。

「創業当初は自動車自体が少なかったので、鍋や包丁、鉈(なた)などの日常生活必需品、鉄道車輪用品などを製造していました。昭和40年代から50年代にかけてモータリゼーションの時代が来てからは、自動車部品用の特殊鋼を製造するようになりました」と成瀬社長は語る。現在の事業は4つのビジネスユニットに分かれ、1つは特殊ステンレス鋼、高合金などの特殊素材を市場に提供している溶解鍛造部門。2つ目は、高機能の「棒鋼」を生産する鋼材二次加工部門。3つ目は冷間鍛造、切削加工によりニッチなステンレス部品を製造する精密加工部門、4つ目は真空熱処理炉で部品、金型の特殊な熱処理を行う熱処理部門だ。

特殊鋼鋼材は全てオーダーメイド生産

「非常にニッチな分野で固有技術を活かしたオンリーワンの高機能製品を作っています。製品は、特定の自動車メーカーでなく、部品メーカーを介して世界中の自動車メーカーで使われています。ものづくりは地元に根付いていますが、最終マーケットはグローバルです。簡単には作れない構造であったり、ニッチな分野をターゲットにしており、オンリーワンになっています」

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