創業67年の「まちぐゎー」菓子店 伝統菓子で沖縄文化を伝える
沖縄伝統の菓子を製造する外間製菓所の「こんぺん」が、那覇市の物産展事業「那覇市長賞」で、食品部門の優秀賞を受賞した。同店三代目の外間有里氏は、職人である祖父や父から受け継いだ昔ながらのやり方を継承しつつ、文化としての沖縄菓子を次の世代に伝えたいと奮闘している。
伝統菓子の技術と文化を
ブランディングで守りたい
那覇の台所とも言われる「市場本通り」の一角に、沖縄の伝統的な菓子を販売する外間製菓所がある。1953年の創業以来、沖縄県民はもちろんのこと、他県の観光客からも愛される老舗の"まちぐゎー"(中心商店街)菓子店のひとつだ。
「このあたりは戦後の混乱期に自然発生的にできた闇市から発展したそうです。やがて那覇市が牧志公設市場を設立し、ご馳走をつくるならこの店で、鰹節ならあそこで、と専門店が軒を連ねるエリアになりました。当店もお祝い事や祭事の時にはたくさんの注文をいただいてきました」と語るのは、同店の三代目代表を務める外間有里氏だ。
創業者である祖父と二代目を継いだ父は、職人として共に現役。まだ20代という若さでバトンを託された外間氏は、菓子自体の質の良さを大切に守りながら、それをより良く魅せるためにマーケティングの知見をフル活用している。ブランド名を「ほかませいか」と平仮名に改めたのは、子どもでも読めるようにすることで家族揃って行事菓子を楽しんでもらえたらという願いからだ。
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