元トヨタ自動車・岡部聰客員教授らによる講義 名古屋事業構想大

アイデアを膨らませる院生
名古屋校 2期目にむけて

名古屋 事業構想大学院(以下、名古屋校)は、2019年4月に開校。4月に入学した1期生は、多様な講義や院生同士のディスカッションを通して、事業構想のアイデアを膨らませている。

本学では、1年次に、アイデアを出す「発・着・想」、また構想案を練ることを中心に行う授業の一つが、「実践アイデア発想演習」。名古屋校では、マーケティング戦略とコミュニケーション設計を専門とする西根英一客員教授(ヘルスケア・ビジネスナレッジ 代表取締役社長)が担当。事業構想力のベースとなる0を1にする階段へのアプローチを、いくつかの発想法を実践しながら習得していく。

展開科目では、医療、ITソリューションなどの産業分野に特化した授業、またファイナンス、ブランド戦略など経営学に関わる授業も豊富にある。トヨタ自動車専務取締役(新興国担当)を務めた岡部聰客員教授は、「グローバルビジネス」の科目を担当。自動車産業の海外事業を推進してきた経験を基に、事業構想におけるグローバルビジネスの考え方を考察、研究する講義となっている。

12月にはオープンキャンパスを開催し、学外の参加者向けに、西根客員教授による「実践アイデア発想法」の体験講義を行った。1月にも同様に、丸尾聰特任教授による体験講義「クリエイティブ発想法」が開講される予定だ。

元トヨタ自動車専務取締役の岡部 聰客員教授による講義を開講

12月のオープンキャンパス(名古屋)には西根 英一客員教授が登壇した

 

院生の声

今までにない照明空間の提案を

川田 一力(かわた・かずお)
FKK 代表取締役
大阪校2期生(2019年度入学)

私は、LED照明事業を営む会社の事業を承継しました。一般照明ではなく、ブランド店舗で求められる光・製品を中心に開発し、製造販売しております。経営者として変化する市場に対応するため、まずは自分から現状を変えたいと思い立ち、本学に出願しました。入学してみると、それぞれの講義のテーマに応じた教授陣の専門性の高い知見に刺激され、また院生の業種・立場も様々な方と交わす様々な意見が自身の学びに繋がっています。学びへの欲求が滞ることなく、それを事業構想に活かしていきたいと考えています。これまで照明事業は光のデザイン性にフォーカスしてきました。事業承継、また本学での学びを活かし、蓄光機能付きの照明によって暗闇でも安心な世の中に貢献できる製品をつくり、新たな業界開拓を進めて、社会の一翼を担う事業を実現したいと考えております。

ビジネス経験を基に
可能性を拡大

鎌田 一太(かまだ・もとひろ)
日本コンピュータ・ダイナミクス
パーキングシステム事業部
業務部システム開発課 主任
東京校7期生(2018年度入学)

勤務先はIT関連事業と自転車パーキング関連事業を2本柱に展開しています。私個人は、情報システムの構築と運用の専門知識は持っていましたが、更に自身のスキルを拡げて、新たにチャレンジしたいという思いがありました。2年に一回募集される社内の留学制度を利用し、本学に出願しました。社内でもディベートする機会はありますが、どうしても既定路線で話がまとまってしまいがちです。多様な見方を突き合わせてフラットに議論できる環境は他では得られないものです。

私は「自転車のIT化」を通じて「社会的迷惑行為を撲滅する」という構想を考えています。自転車は国民の65%が保有者という高い普及率を持ちながら、そのドライバーはこれまで交通弱者に置かれてきました。皆が不安を抱いていることをプラスに変え、地域とも連携し、安心・快適に走れるまちづくりを進めることで、社会に新たな価値を創造したいと考えています。