2019年6月号
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シティプロモーションシンポジウム

公民連携・共創の利点と課題 表層的課題解決から本質的課題発見へ

月刊事業構想 編集部

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パネルディスカッションでは、研究会メンバーが一堂に会し、「自治体の共通課題とその解決策」をテーマに、自治体が企業と組むことの利点や課題、また、今後よりよいシティプロモーション活動を行うための施策など、活発な意見が交わされた。

公民連携によるシティプロモーションについて、踏み込んだ議論が展開された

官民連携でスピーディーな
課題解決が可能に

モデレーターの事業構想大学院大学事業構想研究所客員准教授の亀岡勇人氏は、パネルディスカッションの冒頭で、「今回の研究会でシティプロモーションと正面から向き合い、公民連携の難しさを実感しました」と述べ、シティプロモーションにおける自治体の共通課題として、町らしさをつくる土台づくり、メディアの使い方、タ―ゲットに届く情報発信、ターゲットに共感を生むことなどをあげた。

さらに、今回の研究と実証実験から、どのような新しい道を拓くことができたのか、メンバーにコメントをもらいながら深堀していきたいと話し、まず、青森県むつ市の取組を振り返った。

「交流人口の拡大」を目標にシティプロモーションに取り組むむつ市は、NTTドコモと連携して「海峡サーモン」育成におけるICT化を進めるなど、特産品のブランディング育成を行っている。また、ダイニングアウト「下北ジオ・ガストロノミー」など、地域資源にストーリーを付加した、「コト」として情報発信を行っている。さらに、その情報発信を、市民と市外で生活をするむつ市出身者が楽しみながら行えるようなプラットフォームの構築を目指している。

むつ市シティプロモーション推進課課長の福山洋司氏は、「ドコモの山田さんに海峡サーモンの養殖現場まで来ていただき、事業者と直接話をしてもらうことで、課題に対して明快な解決策を提案していただき、驚くほどスピーディーにプロジェクトが進んでいきました。むつ市がもっと都心に近ければ、頻繁に行き来ができて、新しいことがいろいろできたかもしれません」と話した。

NTTドコモ 5G・IoTソリューション推進室 主査の山田雄亮氏も、実際に養殖に携わる漁師と対話をする中で課題を発見し、AIによる解決の方向性を示すことができたと話した。さらに、むつ市職員との日常会話の中から課題に気づき、新たにふるさと納税に関する自治体業務にITを活用する提案ができた。山田氏は、「顔を合わせた密なコミュニケーションから、新しい課題が見え、それを解決するアイデアが生まれることを実感しました」と話した。

また、むつ市は今年1月から、広報紙のリニューアルに伴いモリサワの「MC Catalog+」を導入した。そのスペシャリストとして、むつ市を訪れた埼玉県三芳町の広報担当の佐久間智之氏は、MC Catalog+ やCatalog Pocketを使って、一般市民はもちろん、障害を持つ人、外国人、むつ市外に出た人たちなど、あらゆる人たちにむつ市の魅力を伝え、常につながり続けることができると提案した。

「三芳町では、MC Catalog+のログ解析機能を活用して、SDGsも視野に入れた未来を構築するための情報発信を行っています。今回、三芳町のノウハウをむつ市に横展開することでお役に立ててよかったです」(佐久間氏)。

亀岡氏は、最近、むつ市のフェイスブックなどの記事の表現が変わってきたようだと言い、「ドコモやモリサワの支援を生かして情報発信を行われているなと、かなり感じます」と話した。

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