有望ベンチャーが続々 福岡市「実証実験フルサポート」の磁力

「福岡地域戦略推進協議会(FDC)」は、福岡都市圏の成長戦略の策定から推進までを行う、産学官民の連携組織だ。福岡の国際的な競争力を高め、東アジアのビジネスハブになるという目標を掲げるFDCは、スタートアップに実績作りの場を提供。世界に通用する実績が生まれている。

石丸 修平(福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D.C.)事務局長)

2012年に『スタートアップ都市ふくおか宣言』を行い、スタートアップ政策を進める方向性を打ち出した福岡市。2016年からは、福岡市とFDCが連携し、福岡都市圏で新規事業を次々と生み出し、世界の都市間競争の強みとすることを目的に、「実証実験フルサポート事業」を展開している。

飛躍的な成長が期待されるスタートアッププロジェクトを全国から募集し、事業拡大に必要な実証実験を行うという同事業。ここでは、場を提供するだけでなく、助成金の活用や国家戦略特区での規制緩和の検討、PR機会の提供など、さまざまな支援メニューが用意されている(支援メニューは2017年度のもの)。

「ワンストップ」で多種多様な
フィールドにアクセス可能

福岡市単独ではなく、FDCが「実証実験フルサポート事業」に参画する意義について、FDC事務局長の石丸修平氏は次のように話す。

「FDCが連携することにより、スタートアップと行政の1対1ではなく、一度に約160のFDCの会員企業にアプローチできるようになります。スピード感が重要なスタートアップにとって、一つずつ扉を叩く必要がなく、さらに信頼性とフィールドの広さをも確保できることは大きなメリットになっていると思います。

我々は行政予算と全く関係ありませんので、新しい取り組み、事業を興したいと思っている人がいて、地域のためになるのであれば、積極的に支援しようと思っています。そして、時には経営計画や収支計画をスタートアップと一緒につくって、誰をどういう風に口説いたら良いかまで支援したりもしています」

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