2018年4月号

報告・第2回DMO全国フォーラム

地方創生にエンタメ活用 せとうちDMOなどの好例紹介

ポニーキャニオン

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歌や動画、イベントなどのコンテンツで、人々を惹きつけることも、DMOの役割の一つ。先般のフォーラムではせとうちDMO、新潟・佐渡DMC、佐渡汽船等による エンタメ活用の好例が紹介された。

DMOフォーラムで議論するポニーキャニオンの村多氏(左)と、日本旅行の相良氏(右)

DMOによるエリアマネジメントに、エンターテインメントの視点を入れ、誘客を成功させる。誰もが情報発信できる現在「楽しさ」の重要性は高まっている。

「楽しみ」の要素の重要性

日本旅行 地方創生推進本部の相良秀直副本部長はせとうちDMOと、新潟・佐渡観光推進機構の2つの組織の経験をもとに、ポニーキャニオン経営戦略Div.エリア・アライアンス部村多正俊部長のファシリテートのもと、DMOにおけるエンタメ活用の好例を参考に、その可能性をプレゼンテーション。

相良氏が立ち上げから関わり、2017年8月まで出向していたせとうちDMOでは、瀬戸内ブランド登録制度を設け、地域の資産を使って開発された商品・サービスをブランディングしている。瀬戸内の素材を使っている商品を登録し、ブランドマークを付けるもので、登録数は700商品を超える。この制度を利用したまるか食品の「イカ天瀬戸内れもん味」は、テレビや雑誌など多くのメディアに取り上げられ、全国的に販売される定番商品に成長した。

また、せとうちDMOは、2017年に結成された、瀬戸内を拠点とする女性アイドルグループSTU48のマネジメントに出資。今後の活動の中で、メンバーを通じた情報発信や、ミュージックビデオの背景に地元の観光地を使うことで、知名度向上が期待できる。こうした話題性のあるアーティストにDMOがかかわっていることに村多氏は注目している。更に「エンタメ業界から見て、せとうちDMOは先進性や感度が高い」と触れた。

相良氏は、せとうちDMOでの経験から、人を楽しませるための仕組み、エンタメ性を積極的に活用することが地域の産業に良い影響を与えることに気付いたという。「文章や静止画に比べ、動画や音楽はわかりやすいので、受け手の心に深く届けられると思う」と相良氏は話した。今後はどのように動画等を配信し、そのPR結果がどれだけの誘客につながったかの定量的な評価が必要となる。それを、次のプロモーションに活かしたいと考えている。

相良氏が現在、社外取締役として経営に関与している新潟・佐渡観光推進機構でも、エンタメに注目している。佐渡島には、「婦人倶楽部」という地元女性が結成した音楽ユニットがある。村多氏は「昨年夏に発表された婦人倶楽部の『旅とフェリー』という曲がある。首都圏のFM局でエアプレイされ、タワーレコードともコラボレーション。そんな背景もあり佐渡汽船もその魅力に注目し、タイアップしている」と同ユニットを紹介。相良氏は、地元の女性が佐渡の風景をバックに音楽・動画の制作をしていることに強い印象を受けたという。

観光地としての佐渡・新潟エリアには、インバウンドへの伸びしろが大きい、と相良氏は見る。また、佐渡汽船がジェットフォイル、フェリー利用者のデータを蓄積しているため、交流人口の把握が容易であるのも、施策の策定にはプラスになる。同社はまずは新潟県への外国人観光客の来訪を増やすことを目的に活動する。その手段の一つとして新潟県観光協会と連携してエンタメを積極的に利用していく考えだ。

エンターテインメントのDMOにおける活用は今後も要注目であることは間違いない。

 

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