銀行から派遣、赤字のホテルを立て直す 村営施設に経営の発想

「地域おこし企業人」として、地方銀行から村営の『ホテル杉の湯』に出向。しがらみにとらわれず改革を推し進め、黒字化を図るとともに、一村の枠にとらわれない広域観光戦略で、地域活性化への道筋をつけるべく奮闘する。

本郷 英作(ホテル杉の湯 支配人 派遣元:南都銀行)

「完全燃焼するつもりで」

奈良県川上村は、面積269.26㎢のうち山林が約95%を占める県中東部の山深いエリアだ。

奈良市に本店を置く地方銀行、南都銀行の事業統括部参事補だった本郷英作氏が、村営の『ホテル杉の湯』に支配人として赴任したのは、2015年4月のこと。前支配人が体調不良で退職したため、栗山忠昭村長が親交のあった橋本隆史頭取(当時専務)に人材の紹介を依頼し、実現した。

本郷氏は「銀行勤務の36年間、取引先の中小企業が元気になれば、地域の活性化につながるとの信念で職務に当たってきました。定年まで2年を残して、図らずも自ら当事者として事業に携わることになり、これまでの経験をすべて惜しむことなくつぎ込み、完全燃焼するつもりで来ました」と、引き受けた時の心境を振り返る。

『ホテル杉の湯』は吉野杉の杜に包まれ、天然岩の露店風呂を備える

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