起業、事業承継、企業内起業、地域活性を志す人が集まる

10月15日に、事業構想大学院大学主催で、公開シンポジウム「構想が、会社、社会を変えていく」を開催した。

前半は、事業構想を実現している2名の起業家、ユーグレナ代表取締役社長の出雲充氏、 Takram代表取締役の田川欣哉氏が登壇し、基調講演、トークセッションを行った(内容はこちら)。後半は、本学教授により4つの分科会が開催された。

小塩篤史 研究科長・教授

岸波宗洋 教授

竹安聡 教授、パナソニック役員・ブランドコミュニケーション本部長

渡邊信彦 特任教授、日本人材機構 シニアディレクター

起業、事業承継、企業内起業、地域活性に関心を持つ参加者が集まり、20〜40名で分科会が行われた。本学の授業と同様に少人数制で、教授、参加者同士が近い距離でディスカッションする機会となった。

今後も、シンポジウムを開催していく。日程など詳細は本誌、また事業構想大学院大学ホームページにて案内する。

<分科会のテーマ>

  1. ・「バックキャスティングで考える事業構想」(小塩篤史 研究科長・教授)
  2. ・「企業の持続的成長を支える戦略と構想のあり方」(岸波宗洋 教授)
  3. ・「企業内の新規事業の立ち上げ方」(竹安聡 教授、パナソニック役員・ブランドコミュニケーション本部長)
  4. ・「協創型イノベーション--起業から地域まで」(渡邊信彦 特任教授、日本人材機構 シニアディレクター)

 

事業構想シンポジウムの分科会が本学校舎で開催された

修了生の事業構想

医師という枠を超えた事業構想

薬師寺 忠幸(やくしじ・ただゆき)
医師2期生(2014年度修了)

私は循環器(心臓)の専門医ですが、医師としてのキャリアはある程度予想がつくものです。キャリア・チェンジのきっかけとなったのは、36歳でニューヨークの研究機関に研究員として留学したことでした。異国の地で様々な人に出会い、大きな刺激を受けました。日本を外から客観的に見て、日本の凄いところや改善すべきところを心に刻んで日本に帰りました。

帰国後、勤務医を続ける傍ら、社会に新しい価値を生む人材になるべく、本学に出願しました。本学では、医療関係者は1学年中(約35人)中に多くて数人であり、他職種の視点からアドバイスをもらい、多くの気づきを得ました。修了時に立てた事業構想計画を基に、構想の一つを今年4月にサービスインさせました。

個人の性質として、潜在ニーズのあるところに交流を生み出すことが得意なようです。現在、世界中の大分県人が集う場所として『大分県人会インターナショナル』を運営しており、また、生涯未婚率3割超えと言われる女性医師の出会いの場をつくる『女医コン』も日本の主要都市で開催しています。医師という枠にとらわれず、今後も人に社会に役に立つ構想を実現させていこうと思っています。

<事業構想計画書>

医療業界の新しいツールを医師自らの手で創り出す構想

私は医療界の不便・不合理を改善できる事業を複数構想しています。

その一つは、集会において参加者間のコミュニケーションを容易にする事業です。医療系の学会・講演会では、情報が一方向に流れるだけで人が集まることの潜在的機能を十分に引き出せていません。その問題を解決するシステムとして、「百人会議」を開発し、既に医療内外の学会・イベント等で使って頂いています。当システムでは集会中に、演者・座長(司会者)・聴衆がリアルタイムでコメントやリンクを双方向で共有することができます。また会の進行に合わせて投票も簡単に作成できます。現在、多言語対応を進めており、国外における事業展開も視野に入れています。

 

 

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