価値提供から価値共創の時代へ 未来ビジネスのカギはカタリスト

ソーシャルメディアが発展し、知らない者同士がつながり、誰もが情報の受信・発信をできる時代。企業の取り組む新たな価値の創造には、顧客の視点や経験が欠かせない要素となっている。顧客と共に価値を創る、価値共創の行きつく先とは。

情報格差の逆転が生む価値の変化

情報には、収集力と発信力の二つの側面がある。これまでは、企業(プロバイダー)が圧倒的に情報の発信力、受信力を持っていて、顧客はある意味、情報の弱者だった。この構図が、従来の情報格差だ。

近年、FacebookやYou Tube、LINEなどのソーシャルメディアの発展で、これまで情報弱者であった顧客が、大きな発信力と受信力を持つようになり、情報格差の逆転が起こっている。そうして生まれた新たなビジネスが、民泊のAirbnbやカーシェアリングのUberだ。宿泊業やタクシー会社のライバルに顧客自体がなり得る時代。企業よりも顧客の方が、情報の発信・受信力ともに上回りつつあるのかもしれない。

現役の広告人として次代のビジネスを見つめる電通・ビジネス統括局次長の宮脇靖典氏は「情報格差の逆転が、価値共創を進化させます」と話す。

宮脇 靖典(電通ビジネス統括局次長(関西ビジネス統括室))

価値には、どれだけ等価交換にたえるかという交換価値と、どれだけ要求を充足できるかという使用価値がある。さらに、P.F.ドラッカーは「何を価値とするかは顧客だけが答えられる複雑な問題である」と言っている。価値とはあらかじめ定められたものではなく、顧客にとっての意味で決まるというのだ。ここに、文脈価値が生まれる。

「顧客にとっての意味が定める使用価値において、顧客は企業のパートナー、対等の立場にあると言えます。さらに、文脈価値が重要となれば、価値創造は顧客が中心で、企業はそのサポーターとなってくる。これが、情報格差の逆転が生む価値創造の変化です」

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