2016年9月号
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MPDサロンスピーチ

新事業の原石は「イスラエル」にあり 日本の基幹事業の革新

武田 健二(コランダム・イノベーション 創業取締役CTO、事業構想大学院大学 客員教授)

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Oracle、Dell、Googleなど、グローバルハイテク企業の研究開発拠点であると同時に、毎年700社以上のベンチャー企業を生み出す起業立国、イスラエル。イスラエルのハイテク・スタートアップの革新的技術が、日本の新たな成長のカギを握る。

1948年に再建されたイスラエル。2000年以上祖国を失い、世界中に離散していたユダヤ人は、知恵と科学の力で、厳しい荒野に再建された小さな国を起業強国にしてきた。また、Oracle、Facebook、Google、Dellなど、多くの起業家がユダヤ系から生まれている。ペレス前大統領が「農業の95%はテクノロジー」と話した通り、砂漠地帯にありながら、食料自給率93%以上。飲料水の50%は海水を淡水化し、80%の水をリサイクルしているというから、その技術力の高さが想像できる。「イスラエルと日本との間でいい形の化学反応を起こしたい」と話すのは、コランダム・イノベーションの創業者であり、取締役である武田健二氏。

イスラエルの持つ革新的技術と創造力に注目し、イスラエルのハイテク・スタートアップ企業の持つイノベーションと日本の産業を結びつける、オープンイノベーションを推進する。イスラエルでは国策として、20数年も前から起業を支援してきた。1977年にアメリカとの二国間研究開発基金「BIRD」を創設。「輸出の可能性のある革新的なプロジェクトでアメリカ企業との合弁事業に対し、コストの最大50%を負担する」というものだ。

また1992年には海外からの投資誘因、ベンチャーキャピタル(VC)育成プログラムも創設している。画期的な商品を生んでもイスラエルには国内にマーケットがない。そのため、早い段階から北米マーケットにアクセスできる環境づくりが重要となる。

「純技術で、かつ最初から海外市場で売れるような事業の組み立て。これは、モノづくりを得意とし、今後国内マーケットが縮小する日本にとって、大いに学ぶべき仕組みだと思います」

革新的な科学技術を生み出す人材を育てるための教育制度も特殊だ。イスラエルには18歳から男子3年、女子2年の徴兵制度があるが、最も優秀な人材は、世界中のサイバーテロを監視する8200インテリジェントユニットという部隊に配属され、エリート教育が行われる。軍役終了後は、学んだ軍事技術を転用した商品開発や起業も認めている。近年、日本でも使用可能となった胃や腸を調べるカプセル型内視鏡は、軍役時にミサイルの誘導回路を作っていたイスラエルの若者が開発した。

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