2016年8月号
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サロンスピーチ

オリンピック、ワールドカップの「社会的効果」 長野での成功

木田 悟(日本スポーツコミッション 理事長)

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2015年10月に、スポーツに関する国の施策を一元的に担当するスポーツ庁が発足。スポーツを競技だけでなく、国際交流や人材育成、地域活性の手段として捉える意識が広がっている。スポーツをまちづくりや地域づくりにどのように活かすことができるのか。

社会的効果とは何か

2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが日本で開催される。大きな国際大会を前に、スポーツビジネスとして経済的効果も見込まれるが、「地域活性化」としての期待も高まっている。

まちづくり・地域づくりの視点から、「スポーツを活用した地域活性化」を行う組織が、「日本スポーツコミッション」だ(2009年設立)。スポーツビジネスというと、経済的効果に目がいきがちだが、同組織はスポーツが有する社会的効果を活用したまちづくり・地域づくりやそれを実施する組織をつくること、あるいは地域住民の活性化を目指している。

経済的効果とは、スポーツイベントの開催やキャンプ地となったことで得られる宿泊や飲食などの収入や、地域におけるスポーツ産業の発展による数値で測れる効果。一方、社会的効果とは、ノウハウの蓄積や人材育成、地域コミュニティの形成、国際交流、地域文化・情報の発信といった、現時点では数値化することが難しい多様な効果を指す。

例えば、1998年の長野オリンピック。この時にボランティアとして参加した長野市の住民が、現在は、まちづくりのボランティアとして活動を続けている。これが社会的効果だ。

日本スポーツコミッションの木田悟理事長は「まちづくりにおけるスポーツを考えた時、社会的効果と経済的効果を一体として捉え、社会的効果が拡大すれば経済的効果も拡大するという考え方が必要です」と話す。

国際大会で選手のキャンプ地となった地域の情報が世界へ流れる。これが社会的効果。その情報がきっかけで、世界中からの観光客が地域を訪れるようになれば、経済的効果に繋がるといった具合だ。

スポーツの有する社会的効果に重点を置き、それを活かしたまちづくり、地域づくり、組織づくりを行う。その中心となる組織が、官民協働の「スポーツコミッション」(SC)だ。

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