進化するハッカソン エンジニアのお祭りから、事業創出ツールへ

オープンイノベーションの一翼を担うハッカソン。エンジニアのお祭りを、新事業を生むフィールドに昇華させるために必要な要素は何か。HackCampの矢吹博和氏は、成功の鍵は「合意形成」にあると指摘する。

矢吹博和(HackCamp 取締役副社長)

社会や企業の抱える課題に対し、最先端技術などを用いて、解決のためのアイデアやアプリ・サービスのプロトタイプをつくるアイデアソン/ハッカソン。日本各地でイベントが開催される中で、2014年にはハッカソン企画・運営の専業会社HackCampが設立された。

コアメンバーは、Code for Japan代表でエンジニアとオープンデータ・ハッカソン運営のノウハウが豊富な関治之氏と、ラーニングプロセス代表として大手企業の創発・共創コンサルティングで実績を持つ矢吹博和氏の2名だ。

「この数年でハッカソンの知名度は高まりましたが、エンジニアの自己満足で終わってしまい、製品やサービスが生まれないという課題があります。ハッカソンの企業ニーズが増えている今、そのレベルを変えていかなければならない、という想いでHackCampを立ち上げました」と副社長の矢吹氏は話す。

PRから新規事業開発まで

すでに数多くの企業のハッカソン運営を担っている同社だが、その開催の目的はさまざまだという。

2-3年前のハッカソンが珍しかった頃は、広報・販促用途での活用が大半だった。新製品やAPIを紹介してファンを増やし、またメディアに取り上げられることを目的に、◯◯業界初と冠したハッカソンが数多く企画された。「しかし、ハッカソンが当たり前になりニュース性が薄れた現在、広報・販促への活用は難しくなり、参加者を集めるのも大変です。他とは違う一工夫を加える必要があります」

例えば、NTTドコモが今年3月に開催した「どこか足りないドコモ動画投稿サービスをいいね!にするアイデアソン」。新しい動画投稿・閲覧サービスが「イケてない」ので効果的な使い方を考えてほしい、という筋書きで、事業担当課長が頭を下げている画像を募集に使った。「硬い企業」というイメージを逆手に取ったPRによって、50人の定員が1日で埋まったという。

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