日本版IHNモデルの創出 高齢者増加は成長へのチャンス
先進国で唯一、後期高齢者が二次曲線的に急増していく日本。逼迫している財政にあって社会保障費の削減など悲観的な論調が目立つ中、日本版IHNという新しいビジネスモデル創出による経済成長への道筋が提言された。
医療・看護・介護を全てケアするモデルを作る
少子高齢化への危機感が叫ばれている昨今であるが、これは決して日本に限ったことではない。富を保有している先進国において一律に見られている現象である。しかしその中にあって日本独自の特徴が2つある。それは人口減少と後期高齢者の増加である。「特に75歳以上の後期高齢者に関しては、世界で日本だけが二次曲線的にものすごい勢いで増えていきます」と藤田保健衛生大学の岩尾聡士教授は話す。これを財政が圧迫されるというピンチとしてではなく経済成長への大きなチャンスと捉え、新たなビジネスモデルを創出することを同氏は提案する。「65歳以上から74歳までの前期高齢者と後期高齢者とでは明らかな違いがあります。75歳を超えると医療の世界に介護が入ってくるのです。後期高齢者の増加を機に医療・看護・介護をトータルで行うケアミックスモデルを作れれば、成功する確率が高いと思っています。日本は規制の厳しい国なので欧米の介護事業者や病院が参入できず、国内企業で構築できるという利点もあります。また日本が提供するサービスの質の高さは世界で評価されていますので、このビジネスモデルは世界の富裕層にも歓迎されるでしょう。この分野の新規事業は、世界的な企業にまで成長できる可能性が十分にあります」
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