「お題」が呼ぶ企画発想術
text by 梅木雄平(The startup)
ゲーム&コミュニティサービスを続々とリリースするサイバーエージェント。その躍進を支える女性プロデューサーたちに焦点を当てる。
ゲームやコミュニティサービスの女性プロデューサーは総勢約50名。そんな中で、2013年4月に新設されたママ事業部事業部長山崎ひとみさん、サイバーエージェントを代表する大ヒットゲーム「ガールフレンド(仮)」を担当する横山祐果さん、手料理づくりで繋がるコミュニティ「ペコリ」を担当する野口さくらさん、ひとりごとで育つキャラクター「聞いてよ!ミルチョ」を担当する張替るりさんの4人に座談会形式で話を聞いた。
社内新規事業コンテスト「ジギョつく」が企画力の源泉?
―皆さん、企画を考える仕事をされています。サイバーエージェントでは企画を考える仕組みのようなものはあるのでしょうか?
山崎 社内で新規事業に関するコンテストが山のようにあります。新規事業を考えるコンテスト「ジギョつく」が年に2回。事業プランをUIまで起こして提出する「モックプランコンテスト」が年1回。
野口 「ジギョつく」はきつい!
横山 本当に厳しいですよ。案が出てこなくて追い込まれます。
張替 プロデューサー職の若手にとっては登竜門なので絶対にはずせません。
野口 特に新卒の頃は企画職の同期と「ジギョつく、出そうね!」という文化がありましたね。
横山 手元のプロジェクトが運用段階に入ると新しいことを考える機会が減ってくるので、中堅社員にも良い機会になる。
張替 比較的テーマがオープンな「ジギョつく」に対して、特定テーマで合宿をしてUIレベルまで落とす「詰め切りセンター試験」など、新規事業を考える機会が多く用意されています。
野口 ほかにも各部署で新規事業を考える「コミュつく」や「ゲムつく」というコンテストも派生してできていきました。現場にも企画を出したがる人が大勢います。
横山 企画をよく出していると、経営層もよく見ていて、新規事業担当に抜擢されるケースもあると思います。
お題を与えられての発想、市場調査からのサービス設計
―企画を考える際は、どのようなアプローチを採っていますか?
山崎 全くのゼロベースというよりは、社内で何かしらのお題を課せられて考える機会が多かったですね。私は「アメーバピグ」立上げのプロデューサーも務めていましたが、当時は「アバターで何か」というお題でした。今は張替にプロデューサーを引き継いだミルチョを立ち上げたときも、「コミュニティサービスの企画をまずは100個」というようなお題で、お題ありきで考える。というアプローチです。
野口 お題からのアプローチは多いですね。
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