東急、ブックオフ 忘れ物リユースの実証実験を拡大へ

東急と東急電鉄、ブックオフグループホールディングスとブックオフコーポレーションの4社は、資源循環型まちづくりへの実証実験の結果を2022年6月3日に発表し、取組の対象を拡大することを打ち出した。

4社は2021年12月より、東急線の鉄道施設で拾得された忘れ物のうち、保管期間が過ぎて東急電鉄が所有権を取得したものを、ブックオフを通じて再流通・再資源化する取組を実施してきた。同時に、東急線駅直結施設でブックオフによる不要品買取イベントを開催し、資源循環の機会を増やそうとしている。

4カ月間の実証実験で、約1240kgをブックオフが回収し、うち62%にあたる768kgは国内外のブックオフ店舗にてリユース商品とされた。その他は原則、リサイクル資源とした。この結果、2020年度の年間廃棄量25t(月平均2080kg)に対して、1カ月あたり約15%の廃棄量削減につながった。4カ月間の二酸化炭素排出削減量は約3.2tと算出している。

この成果を受け、6月下旬にも実証実験の範囲を東急バス・東急トランセにも拡大し、バス内の忘れ物も保管期間経由後にはブックオフを経由してリユース・リサイクルする。実証実験を通じて東急バス・東急トランセが得た収益は、再生可能エネルギー由来電力の購入など、環境配慮の取り組みに充てる予定だ。

電車の網棚イメージ